2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ミャンマーおよび報道について

つい最近、マグナムの写真家たちに関する記録映画を見る機会があった。 マグナムは、世界最高の写真家集団と認識されているが、過去のキャパやブレッソンが活躍していた頃と比べて、その影響力や役割が失われつつある現状のなかで、一生懸命に「マグナム」の…

出会いと表現

昨日は、介護施設のデイサービスの取材の後、時間があったので恵比寿の写真美術館に行く。写真美術館の友の会(年2千円)だと、地下一階と三階の企画展が無料になる。二階で行われている有料の中堅写真家特集、鈴木理策さんの雪とか森の写真は、何とも感じ…

人材募集

「風の旅人」を制作し、世に広めていくスタッフ(社員、アルバイト)を募集します。 <アルバイト時給> 最初900円、仕事に慣れた頃から1000円。 勤務時間 10時〜18時 交通費 月15,000円まで支給。 <社員> 条件などは、話し合いのうえ。 …

津軽と石と芸術と、生命

偶然だけど、津軽に関係する印象的な出来事が立て続けにあった。 一つは、現在、南青山のラットホールギャラリー→http://www.ratholegallery.com/exhibition.htmlで開催されている小島一郎展だ。 40歳で夭折したこの写真家は生前、一冊しか写真集を残して…

生物として働くこと

いろいろ考えているうち、「生物」と「無生物」を分ける一番大きなポイントは「相補性」ではないかという気がしてきた。 生物は、ジクソーパズルのように、形の違うピースが、互いに欠けた部分を補い合うことで成立している。それが平面ではなく、時間と空間…

現代社会の「生」の在り方について

昨日自分で書いた「生物」と「無生物」のことについて考えていると、現代社会の状況が何となく自分で腑に落ちるような気になった。 現代社会は、物をたくさん作り、消費し、スケジュールを埋めてたくさんの人と会って忙しく時間を消費したり、お稽古事をやっ…

生物と人為

『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一著)が、とても面白かった。最後の一歩手前までは、読みながら、ワクワクした。 『生命』というものを、人智の及ばない超自然的な抽象的なものとして崇めるのではなく、そのメカニズムを、現時点での人間がまだ認識できて…

芸術と職人仕事

昨日のエントリーで少し触れた、横浜美術館で行われている森村泰昌さんの展覧会→http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2007/special/02_morimura/index.html で、私が圧巻だなあと思ったのは、レンブラントに関する一連の作品と、ブリューゲルの「盲目のアレ…

社会の常識と表現

横浜美術館で開催されている森村泰昌展が面白かった。近代というのは、自意識の時代だろうと思うけれど、自分のなかの自意識も含めて、笑い飛ばしてしまうような真面目な迫力と、緻密さが凄かった。 有名画家が描いているモデルになりきって画面のなかに入っ…

感覚を表現するとは!?

写真の売り込みなどにおいて、「感じたまま作品にしてみました」とか、「難しいこと考えずに、感覚に添って好きなことやりました」とか、”感覚”とか”感性”を強調する人は多い。 感覚は自分の中に間違いなく存在するものだと考えていて、それに添って作品を作…

テレビの最新映像と、個人の写真

一昨日の夜、テレビ番組の「世界遺産」特集で屋久島が取り上げられていたので見た。 ハイビジョンカメラで撮影した鮮明な映像、空撮も含めて資金力にものを言わせたアプローチ、テレビ局という権威ゆえに可能になる縄文杉のすぐ傍など立入禁止の場所からの撮…

心に引っ掛かりが残らないものの方が売れる?

本屋に行くと、「今年一番の傑作!!」というPOP付きで、吉田修一さんの「悪人」が平積みになっており、浅田彰さんの、「デビューから十年、吉田修一は作家として何と大きく飛躍したことだろう!」と、大仰な誉め言葉が踊っていた。 私も読んでみた。面白…