第1099回 日本の古層vol.2   祟りの正体。時代の転換期と鬼(3)

日本の歴史は、リーダー(権力者)の足跡を追っていても本質が見えてこない。 リーダー(権力者)は、今でもそうだが、必ず他の誰かに取って代わられることが前提であり、その人物の治世において何かが成されていたとしても、その多くが、それ以前に準備され…

第1098回 総括/新型コロナウィルスの教訓。「ソドムとゴモラに追随するな。」

最近になって、感染者の数、死者の数が急激に減ってきて、専門家が脅かしていたような欧米のような事態にはならず、緊急事態宣言の全面的解除の方向に向かっている。 そして、「日本の対応がうまくいっていった理由」が、あれこれ語られたりする。そして、ま…

第1097回 新型コロナウィルスの死者と、肥満の因果関係。

医療施設が整っていないから死者が膨大になると予測されている発展途上国では、いつまで経ってもさほど死者が増えず、飽食の国に犠牲が集中したという皮肉な結果。そこに今回の新型コロナウィルスの特徴がある。 ベトナムは、人口が1億に近い大国だが、今回…

第1096回 日本の古層vol.2   祟りの正体。時代の転換期と鬼(2)

赤岩尾神社 祭神はカグツチ。柱状節理で知られる。平安中期、金鬼、風鬼、水鬼、隠形鬼の4人の鬼ともに朝廷と戦った藤原千方は、 ここで必勝祈願をした。。 日本の鬼伝説は、異なる時代にいくつかあるが、共通しているのは時代の転換期であることだ。 桃太…

第1095回 新型コロナウィルス対策。数理モデルと、環境要因の分析。

今日の新聞も、「新型コロナウイルスの感染者が187カ国・地域で400万人を超えた」という見出しが踊る。 しかし、おそらく一般の人々の生理的な感覚では、パンデミックと言われるけどピンとこないという人が増えてきているのではないか。 ロックダウンされて…

第1094回 ウィルス禍のなか、健やかな未来のための総合的判断とは。

どれか一つの理由でと決めつけることはできないが、新型コロナウィルスの禍が広がり始めて4ヶ月近くなり、地域ごとの違いがはっきりとしてきた。 専門家の先生は、このウィルスは、人種や地域性などに関係なく全人類の普遍的な脅威であると言っておられたが…

第1093回 森羅万象の摂理と、ピンホール写真。

原初というのは、終わってしまった過去ではない。森羅万象の摂理においては、そこから生まれたものは、そこに還っていく宿命にある。 このたび制作した「Sacred World 日本の古層 Vol.1」に掲載されている写真は、この数年間、日本の様々な聖域を訪れ、すべ…

第1092回 恐怖の正体!?

あいかわらず日本のメディアの情報提供は画一的なままだ。 新型コロナウィルスの騒動が3ヶ月を超え、いろいろな傾向が具体的に見えてきている。そうした具体的な事実を無視して、感染が広がれば致死率の高いウィルスによって、何十万、何百万の死者数が出る…

第1091回 デジタル社会における写真集の可能性!?

「Sacred world 日本の古層 Vol.1」を発表してから1ヶ月となり、いくつかのご意見をいただいている。 https://www.kaz www.kazetabi.jp このデジタル全盛の時代に、なんでまたピンホール写真なのと違和感を抱く人もいるかもしれないが(今のところそういう…

第1090回 いのちが私たちの中にあるのではなく、私たちが、いのちの中にある。

今日はお天気がよくて、家の前の河川敷に、親子連れが、わりとたくさん来ていて、子供の頃によくやっていた川に向かった石投げや、虫取をしていて、いいなあと思って眺めていた。 忘れてならないことは、いのちが私たちの中にあるのではなく、私たちが、いの…

第1089回 発展途上国で健やかな暮らしをしている人々の方が、新型コロナウィルス感染による死者数が少ない。

このたびの新型コロナウィルスにおいて、たとえばアメリカでは、アンソニー・ファウチ博士など、感染症の権威の発言が大きな影響力を持っている。 アンソニー・ファウチ博士は、エボラやヒト免疫不全ウィルス( HIV)の研究に貢献されてきた人だが、そのため…

第1088回 アメリカのことが心配で怖い。

4月17日23時現在、日本のコロナウィルス感染者は9850人で、死者は207人、感染経路が不明の人の数が増えているのが大問題、より一層の警戒が必要だというニュースで占められている。 もちろん日本国内のことは大事だが、超大国アメリカで起こっていることにも…

第1087回 パンデミックと不条理と、もののあはれ

新型コロナウィルスによって、世界中がこれまでにない事態に直面しているが、この問題に関して、海外の知の巨人と言われる人たちが意見を述べている。 これは危機的な状況であるが、人類の次なるステージへの準備段階でもある。実際に、テレワークをはじめ様…

第1087回 ウィルスは殺戮目的でやってくるのではない。

ウィルスの感染による死と聞くと、ウィルスが殺戮目的で体内に侵入してくるような気がしてしまう。しかし、ウィルスの生存戦略は共生であり、侵入した相手が死んでしまうと自分も生き残れない。 だから、通常は特定の動物の中で共生している。今回の新型コロ…

第1085回 日本の古層vol.2   祟りの正体。時代の転換期と鬼(1)

怨霊と聞くと、菅原道眞(845ー903)がよく知られているが、道眞の死より少し前にも、怨霊が日本を騒がせていた。 9世紀、日本は、疫病の大流行(859〜877)や、貞観の富士山の大噴火(864-866)、そして貞観大地震と貞観の大津波(869)などに襲われていた。…

第1084回 世界の本質?

新型コロナウイルスへの感染防止策として、世界中の産業が停止することで、二酸化炭素や二酸化窒素の排出がなくなり、大気汚染が劇的に改善されている。 大気汚染が世界最悪とされるインドでも、今まで見えなかったヒマラヤ山脈の神々しい姿が現れ、人々が驚…

第1083回 もののあはれという、日本人の運命の受け止め方

コロナウィルスで、かつて経験したことのない重い空気が世界を覆っている。 私は、2015年10月に発行した風の旅人の第50号で、次号の告知として、「もののあはれ」を発表したものの、その底深いテーマの前に途方にくれ、そのままになってしまっていた。 日本…

第1082回 神の使者、ライチョウと、水越武さんの写真。

写真家の水越武さんの新著、「日本アルプスのライチョウ」が、手元に届いた。 https://www.shinchosha.co.jp/book/315233/ 本当に素晴らしい! ここ最近見た新著の写真集のなかで、もっとも素晴らしい。 写真集としては小さなサイズだけれど、この小ささで、…

第1081回 歴史的転換期の中のコロナウィルス騒動

現在起きているコロナウィルス騒動で、専門家が、もしアメリカで何も対策を講じなければ、死亡率が爆発し約1,000万人が死亡するとシミュレーションをしている。アメリカ人の約75%が感染し、4%が死亡した場合、それは1,000万人の死亡、つまり第二次世界大戦…

第1080回 黙示の時代

台風被害や大規模な山火事の後にパンデミック、ここにイナゴが地上を覆うような状況にでもなれば、黙示録の世界ではないかと思っていたら、バッタが大発生していた。https://tocana.jp/2020/03/post_148608_entry.html 現状の勢いでは1日に35000人分の食物を…

第1079回  無為自然

困難極まりない状況に直面している時、その困難に翻弄されないように、これは試練であり自分は天に試されているのだと、自分に言い聞かせる時がある。 そして、天に試されているならば、天に対する応えは、どういう答えが正解なのかと考える。 もちろん、何…

第1078回  日本の古層(24) 元伊勢と鬼伝説の大江山(3)

(前回の続き。) 政治に陰陽五行道を取り入れた天武天皇の時代の頃に定められたであろう近畿の五芒星のことを前回の記事で書いたが、その五芒星のど真中、平城京の傍に日葉酢媛の御陵を含む佐紀盾列古墳群(さきたてなみこふんぐん)がある。 紀元4世紀の…

第1077回 日本の古層(23) 元伊勢の鬼伝説の大江山(2)

(前回の続き) 日葉酢媛が亡くなった時、野見宿禰の垂仁天皇への助言によって、殉死の代わりに埴輪を埋めることが始まったと記紀に書かれている。 野見宿禰は、古墳の造営に携わっていた土師氏の祖とされ、”野見”という名は、”野”と”見る”という言葉の組み…

第1076回 日本の古層(22)  元伊勢と鬼伝説の大江山(1)

京丹後の鬼伝説で知られる大江山の傍に鎮座する皇大神社は、元伊勢伝承地の一つである。 元伊勢というのは、第10代崇神天皇の時、それまで宮中に祀られていたアマテラス大神を怖れた天皇の命で、この神の適切な鎮座地を求めて各地を転々としたことである。…

第1075回 日本の古層(21)  古代日本の先進地域、京丹後(2)。

(1)の続き 古代、現在の丹後、但馬、丹波はタニハと呼ばれ、丹後国と丹波国が分れたのは713年である。 タニハにおける古墳の建造時期を見ると、古墳前期には現在の京丹後が中心であり、4世紀中旬から巨大化している。日本海で3番目に大きな蛭子山古墳(…

第1074回 日本の古層(20)  古代日本の先進地域、京丹後(1)。

京丹後が、古代、日本の最先端地域であったことは考古学的に証明されている。 今から2300年前くらい前、京丹後の峰山の扇谷遺跡、その後、弥栄の奈具岡遺跡において、玉、鉄、ガラスなどの精密な製品が製造されており、当時、このあたりが日本のハイテク…

第1073回 日本の古層(19)  東国に秘められた謎

古代の聖地を実際に訪れると、いつも驚くべき発見をすることになる。 数日前、栃木足利市の名草厳島神社という巨石群を訪れた。その動機は、聖蹟桜ヶ丘にある武蔵国一宮、小野神社の、まったく同経度の真北にあること。そして、名草および厳島という名が気に…

第1072回  風土と人間

大阪のphoto gallery Saiで、写真家の小池英文さんが、「瀬戸内家族」というテーマで撮り続けたきた写真の展覧会を行っています。 小池さんの写真は、風の旅人でも何度か紹介させていただきましたが、この写真展を機会に、私と、小池さんに、ギャラリーの主…

第1071回 日本の古層(18) 異なる世界の和合。聖武天皇の謎の遷都と、空海の時代(2)

さて、前回の記事で、日本で最初の本格的な都市計画に沿って作られた藤原京の位置関係について言及した。 藤原京の建設は、第40代天武天皇による律令国家の成立と重なっており、その位置も含めて、日本という国を一つにまとめるための象徴的な意味合いを備…

第1071回 鬼海弘雄 最新写真集 SHANTI persona in india

https://www.chikumashobo.co.jp/special/persona/shanti/ スマホで、色調その他色々と調整ができて、手軽に撮影ができる時代、プロとアマチュアの差がほとんどわからなくなった時代。もはや、「いい写真だね」という言葉は、褒め言葉でもなんでもなくて、た…