地球のこと?

 地球のプラズマ圏について説明しているホームページがたくさんあるが、そのうちの一つを紹介する。

http://www.geo.titech.ac.jp/fujimotolab/renewHP/beginner/jikiken/jikiken.html

 地球環境の科学のエキスパートが存在するように、太陽地球環境の科学のエキスパートがいる。

 太陽地球環境のエキスパートは、地球の周辺を取り巻くプラズマの研究をしている。

 その研究内容について簡単に説明しているホームページがたくさんあるが、例えば、このホームページでの説明を見ると、地球を取り巻くこれだけ大規模なプラズマ現象の影響を地球大気が受けないというのは、考えにくくなる。

 研究者が説明するプラズマ現象の分析に関しては、本当にそうか?と思うことがあるが、(例えば、プラズマは、地球上の空気の酸素や水素が紫外線によって電離したなど)、衛星などによって観測されている現象データと知ると、ちょっと驚かされる。

 たとえば、地球の大気圏とプラズマ圏の間の広大な電離圏(地球から25600km〜38000km)のところは、温度が数千度あると言うし、プラズマ圏の中でも、地球から太陽に面した部分のマグネトシースと呼ばれるところは温度が10万度、太陽と反対側に広大に広がるプラズムシートは、温度が数百万度もあるとされる。

 なぜ、これだけの温度差があるかといえば、空気の密度が違うからだそうだ。私たちの地上は、室温27℃の中で1ccの空気の中には、空気分子が1億の1億倍の1000倍個もあるのに比べ、電離層では、100〜1000個、マグネストシースでは30〜50個、プラズマシートでは1個と説明されている。

 すなわち、空気分子が希薄なところほど、超高温になっている。それはおそらく、粒子の運動が干渉されず、運動エネルギーがものすごいからではないか。

 太陽地球環境のエキスパートは、このような地球圏を取り巻くプラズマ現象を太陽から発せられたものとして説明するが、別に太陽から発せられたものでなくても、例えば、1CCに分子が一つしかない空間の広がりは、粒子の運動エネルギーによって自然と100万度を超えるということではないのだろうか?そうしないと、地球を取り巻くプラズマ圏や大気圏の温度の違いが説明できないのではないだろうか?

 それをつきつめて考えると、さらに希薄になった状態、すなわち宇宙の真空状態というのは運動エネルギーが無限大でものすごいのだけど、そのものすごさによって熱すら生じない(だから氷点下273度?)で、1CCに一つでも粒子が生まれる空間が生じ、その粒子が磁力などによって運動の方向性を与えられたら、その時点で、ものすごい運動を起こして100万度になってしまう、ということも考えられるのではないだろうか?(あくまで想像だけど)

 地球の電離層、マグネストシース、プラズマシートの温度差は、そのまま、太陽の表層(6千度)、その上に噴き出しているプロミネンス(約6万度)、さらにその上に大きく広がるコロナ(百万度超)の温度差と重なるのだけど、これはいったいどういうことなのだろうか。

 地球から見て、太陽から反対側にあたるプラズマシートで温度が100万度もあるのだとすると、太陽の放射熱がじわじわと地球に届いて地球が温かくなるという発想には、とてもなれない。

 粒子と温度の関係は、同じ体積のなかの分子量によって、これだけ違ってしまうのだから、地球上でも、同じようなことが言えるのではないか。

 さらに、地球を取り囲む広大なプラズマ空間を見ると、ジェット気流をはじめとするデリケートな地球大気にプラズマの影響が生じないというのは、とても考えにくい。ジェット気流を説明する時のビジュアルは、地球がアップになっていて地球が全てのようにしか見えないけれど、プラズマ圏の中の地球を見ると、ほんの小さな丸い点にすぎないのだから。

 地球圏というのは、この広大なプラズマ圏も含めて、地球圏なのではないか?

 私はもちろん太陽地球環境のエキスパートでないから、こうした分野の研究者が書いている現象やデータ(研究者が説明する法則や方程式やメカニズムではなく、観測データ)を誤解して受け取っているのかも知れない。しかし、もしそうなら、私が愚かだということもあるが、書き方も悪いのだ。観測データーなどは、間違った解釈のしようもないのだから。それでも間違う可能性があるのなら、但し書きできっちりと説明すべきだ。

 そして、太陽地球環境のエキスパートの人は、これだけ地球のプラズマ圏のことを知っているのだから、当然ながら、プラズマと地球大気との関係について、何かしら感じるところがあるのではないかと素人の私などは思うのだが、科学の分野は専門が異なれば、口出しができないようになっているのだろうか。せっかくこれだけの現象を記録できているのに、その現象のなかだけで探究が行われているような気がする。それとも推測でモノゴトを言うわけにはいかにあから、黙っているだけなのだろうか? 

 いずれにしろ、私たち素人は、それぞれの分野が達成している科学的成果のあいだを自由に行ったり来たりできるのだから、自分の視点でそれらを組み合わせて様々な考え方をした方が、もっと科学を楽しめるかもしれない。