3/27(土) イベント 「SURVIVE−いのちの興」

3/27(土)、夕方6時くらいから深夜3時くらいまで、六本木ヒルズ傍のスーパー・デラックスでイベントを行います。
http://www.super-deluxe.com/#SURVIVE

 名称SURVIVE−いのちの興

日時327日(日没)→ 328日(日の出?)

開催場所:スーパー・デラックス六本木 



 <出演>
白井さち子+あらた真生(パパ・タラフマラ)、坂田
明、細江英公(映像音楽作品ー春本・浮世絵うつし/音楽:松井敬治)、田口ランディ+森永純、だるま商店、荻野NAO之、八木清、JINMO、COLO  (BetaLand) + 薬師丸郁夫 +
YAMACHANG + Shhhhh..... (SUNHOUSE)、高田冬彦、 IKAREASIANMODULATION
(20TN!)、ひさつねあゆみ、荒井伸一他、制作:雑誌「風の旅人」、MAGIC ROOM??? 協力:IAC Group

入場料:5000円

基本理念―

現在を生きることは美をその場で即座に知覚することであり、その美から快楽を求めることなくそれによって与えられる大きな歓びを見出すことである。

――――ジッドゥ・クリシュナムルティ

 

[SURVIVE−いのちの興]は、東京都が主催する「六本木アートナイト」と同じタイミングで、六本木ヒルズの脇の地下の時空で行われる、“表現”を紐帯にしながら“いのち”の歓びを取り戻す試みです。

 
六本木アートナイト」が、「生活の中でアートを楽しむ新しいライフスタイルを提案する」という、これまでの消費社会のベクトル上にある快楽の一要素としてアートを位置付けているのに対し、このイベントは、“いのち”のリアリティを取り戻していく大きな歓びによって、一人ひとりのライフスタイルを再構築するきっかけを僅かでも出現させることを目指しています。

コンセプチュアリズムでもなくハプニングでもなく、「現代アート」でもない。展示、ダンス、音楽、ジャンルを超えた、現代の前衛を演目とすることを目的とします。

 
表現する者と鑑賞する者、情報・知識を発信する者と受信する者という垣根は無化され、場そのものの力が、人の“いのち”を活性化させ、さらにその“いのち”は、電流のように人から人へと伝播する。そして、そこに生まれる大きな波動によって触発や創発が活発に発生し、一人ひとりの中に、無数の新たな波が生じる。

 波打ち、揺れ動く世界のなかで、社会の官僚的枠組みに安住できない生身の身体と心を持った人間と出会うことや、強くて美しい表現と出会うことの歓びが、社会にはびこるカタログ的消費文化や、頭でっかちな知的自慰行為の空しさを、鮮明に浮かび上がらせるでしょう。

前衛精神はどこに?

「前」も「後ろ」もないと信じられてれる現代において、前衛主義というイズムは死を宣告された。しかし、前衛精神も同時に死んだのか?「リアル」が漂流する所謂ポストモダン時代においては一見そうだ。シニカルな知性主義、どん欲な消費社会、すべてを回収するかの市場システム。地上は魑魅魍魎が占拠する。しかし、耳を研ぎすまし、気配を肌感すれば、前衛精神の息遣いに気づく。日常を生きても出くわさない。なぜなら、前衛精神は洞窟に深く潜っているからだ。権力、記号、制度、暴力、そして芸術との戦いを経て、前衛精神は深化する。深みに達する数少ない表現者は一つの美しい場を作り、暗いなかで、お互いの肉体を刺激しあう。眼だけで見ることはない。汗が染み、臭いが触発し、鼓動を聞き、皮膚を感じる。ここには圧倒的な生命のリアリティが在る。

 

安住の地か?

一つの洞窟のなかのリアリティはそこで完結するのか?この安住の地においても、問い続けることは可能か?さらに深く、さらなるリアリティを追い求め。さらに?ここで、必然の問いが生成しないか。「他の洞窟はどうなっているのだ」、と。前衛精神は、同士たちの皮膚と共振する。洞窟はたくさんある!ここに一つの道筋はないか。繋がるか。しかし、深化したもの同士は、安易には接することはないかもしれない。深化のプロセスは過酷かつユニークであり、簡単なコミュニケーションは許されないかもしれない。

 

「新たな問い」の価値はあるのか?

ここで、あえて他の洞窟の人たちと共に「新たな問い」を追求することは無駄か?20世紀の凄惨さを染み込ませ、どん欲な市場システムと共存し、虚無主義と戦った「身体」のみが分かる、その現代において。洞窟同士を共振させることは、さらに深い、矛盾に満ちた異界を生み出すかもしれない。そこで起こりえる、リアリティとリアリティのスパーク。この行為に予定調和はない。知性に基づく行為と鋭利な身体。自身と他者への信頼。インプロビゼーションに身を委ね、新たな矛盾を昇華する。その可能性。

 

3月27日



六本木という東京の異界において、行為を促す磁場を作る。はびこるシニシズムや消費されてしまう「芸術」を鮮烈な存在で凌駕する。この異界に来る人々との瞬間の関係性は何物にも回収されることはない。深化を体感したことがなく、「リアル」が漂流した時代に育った人々が、このスパークに何を感じるか?新たな問いを欲望するか?真の前衛精神は薄っぺらい「リアル」を感電死させるだろう。華々しく崩れた楼閣から新たな身体が生まれるだろう。