2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

第1078回  日本の古層(24) 元伊勢と鬼伝説の大江山(3)

(前回の続き。) 政治に陰陽五行道を取り入れた天武天皇の時代の頃に定められたであろう近畿の五芒星のことを前回の記事で書いたが、その五芒星のど真中、平城京の傍に日葉酢媛の御陵を含む佐紀盾列古墳群(さきたてなみこふんぐん)がある。 紀元4世紀の…

第1077回 日本の古層(23) 元伊勢の鬼伝説の大江山(2)

(前回の続き) 日葉酢媛が亡くなった時、野見宿禰の垂仁天皇への助言によって、殉死の代わりに埴輪を埋めることが始まったと記紀に書かれている。 野見宿禰は、古墳の造営に携わっていた土師氏の祖とされ、”野見”という名は、”野”と”見る”という言葉の組み…

第1076回 日本の古層(22)  元伊勢と鬼伝説の大江山(1)

京丹後の鬼伝説で知られる大江山の傍に鎮座する皇大神社は、元伊勢伝承地の一つである。 元伊勢というのは、第10代崇神天皇の時、それまで宮中に祀られていたアマテラス大神を怖れた天皇の命で、この神の適切な鎮座地を求めて各地を転々としたことである。…