2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

近代の男と女 (続き)

昨日、コローの「真珠の女」のことを書いていると、あの表情が脳裏に焼きついてしまい、地下鉄に乗っている時も、街を歩いている時も、すれ違う女性の表情を自然と眺めることになった。 東京という環境の問題もあるのだろうが、「真珠の女」のような澄んだ表…

近代の男と女 〜コロー展を見て〜

日曜日、国立西洋美術館で開催されているコロー展に行く。 コローの風景画は大して好きではないが、人物画はとても好きだ。今回の展覧会の目玉として、「真珠の女」を見ることができるが、他にも数多くの人物画が紹介されている。コローの風景画を見る機会は…

環境問題以前のこととして

今のこの時期は、多少は暑いけれど風は心地よく吹いており、家でも窓を開けていれば冷房などいらない。しかし、オフィスに出社すると、コンクリートなので朝から熱がこもっている。だから、風を通そうと思い、窓とドアを開ける。そうすると、同じフロアで働…

枇杷酒をつくる。

庭に枇杷がたくさん実ったので、カラスに食い散らかされる前に収穫をした。スーパーに行くと、庭で採れるものと同じくらいの大きさで一つ80円もする。去年、人からいただいた特大の枇杷は、12個入りで、4000円ほどだ。形が綺麗で傷一つなかったが、…

時と廻 

風の旅人 第32号(2008年6月1日発行)が、書店に出ています。 テーマは、永遠の現在? 時と廻 です。 時は、過去の源流から未来の大海に向かって一直線に流れて終わるのではない。時は、万物の営みと無関係に淡々と等間隔で針を刻み続けているのでは…

暗く烈しい孤高の美 ブラマンク展

現在、新宿の 損保ジャパン東郷青児美術館で開かれているモーリス・ド・ブラマンク展に行った。 ブラマンクは好きな画家の一人だ。ブラマンクの絵は、時代の潮流に流されることなく、アート産業の動向になびくことなく、アカデミズムの評論・批判に惑わされ…

森山大道展は、今ひとつだった。

先週末、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス)で開催されている森山大道さんの写真展を見た。過去の軌跡を追った「.レトロスペクティヴ1965-2005」と、近作の「.ハワイ」が、二階と三階に別れて展示されている。 森山さんは、現在、写真界ではステイ…