2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

第1136回 日本文化の古層に流れる縄文人のコスモロジー

北海道 積丹半島 北海道 積丹半島 水無しの立岩。 私が子供だった頃、文明は、約5000年前、大河のほとりで生まれたと教わった。エジプト、メソポタミア、インダス、黄河だ。農耕が始まり、富の蓄積によって文明は生まれたということだった。 しかし、近年、…

第1135回 卑弥呼の時代に栄えた三島地方の謎

伝承に登場するほとんどの鬼が、一方からは極悪として描かれているのに、もう一方からは、人情味があったり、人のために尽くし恩恵を与えてくれた存在として描かれている。 その例としては、吉備の鬼退治に登場する温羅(うら)という鬼がよく知られている。…

第1134回 日本の重要な聖域を結ぶ不思議なライン

なんとも不思議なことに、日本の重要な聖域が、このラインのなかにきれいに収まる。 桜島のコノハナサクヤヒメを祀る月読神社から、足摺岬と室戸岬を横切って伊勢神宮を通るラインは、コノハナサクヤヒメが祭神の富士山から、武蔵国一宮の小野神社を経由して…

第1133回 早わかり歴史講座の問題点。

先日、友人の写真家のところに行ったら、奥さんが歴史に関心が深くて、オリエンタルラジオというお笑いコンビの中田が、ユーチューブで歴史講座をやっていて、ものすごい数の視聴者がいて、けっこう面白いよと教えてくれた。 それで、ちょっとユーチューブを…

第1132回 国生み神話や国譲り神話と、「いかるが」の関係。

ここ数ヶ月、近畿に6箇所ある「いかるが」の地を探索してきた。 「いかるが」と聞くと、法隆寺のある奈良の斑鳩を思い浮かべる人が多い。 そして、奈良の法隆寺以外に「いかるが」という地名があると、法隆寺を作った聖徳太子との関係だろうと整理されてし…

第1131回 無念を承知の人生。

池袋で、鬼海弘雄さんの供養のための飲み会が終わった。鬼海さんの本当の供養は、という話となった。鬼海さんが、あちらの世界で、もっとも喜ぶであろうことは? 人は、この世を去ることで、良い意味で悪い意味でも。その存在が、永遠となる。人は亡くなって…

第1130回 魂の交流と、天命

お使い帰りの兄妹 撮影:鬼海弘雄 生前、私を同志と言ってくれた鬼海さんは、2020年10月19日、75歳で逝ってしまった。 そして、若造の私にとって恩師だった日野啓三さんは、2002年10月14日、73歳で他界された。鬼海さんも日野さんも、ほ…