2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第1066回 過去と未来の橋渡しになる映像を

亀岡 御霊神社 ピンホールカメラで撮影した日本の古代の聖域の写真を紹介するホームページを一新しました。 ​​ https://kazesaeki.wixsite.com/sacred-world 日本というのは、たぶん世界の中でも実に特殊な国で、一千年以上も前の歴史を探るために、文献の量…

第1065回 日本の古層(13) 白川郷の伝統的家屋ー自然に対する敬虔さが反映された形

雨の白川郷へ。台風が近づいていたので観光客は少ないと思っていたけれど、予想に反して、観光バスが何台も乗り付け、外国人で溢れていた。しかし、ピンホールカメラで長時間露光すると、動いている人は写らないので、昔のような静けさが念写される。 白川郷…

第1064回 表現者の仕事の”速さ”について

(撮影:中野正貴) https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3612.htm 私がこれまで一緒に仕事をした写真家の撮影現場の中で、もっとも”速さ”を感じたのは、中野正貴さんだ。 私は、中野さんと組んで、いつまでも記憶に残る驚くべき速い仕事を実現…

第1063回 時間の流れ

http://www.bitters.co.jp/satantango/ タルベーラ監督の『サタンタンゴ』について、さらに重要なポイントについて、考えてみたい。 7時間を超えるこの映画を構成している僅か150カットの長回しのシーンの一つひとつ。5分を超える長回しの撮影のあいだ、…

第1062回 それぞれの世紀末 

http://www.bitters.co.jp/satantango/ タルベーラ監督の『サタンタンゴ」。7時間18分という驚くべき長さを誇る映画だが、カット数は、わずか150カット。 ハリウッド映画を見習ったような俳優の動きで物語を作り出していくようなタイプの映画は、2時間たら…