2011-01-01から1年間の記事一覧

3.11以降の世界と、田口ランディと小池博史の「正直」

一昨日、荻窪の六次元でパパタラフマラの小池博史と田口ランディのトークに少し参加させていただき、話を振られる直前、今の自分にとっても、とても大事な鍵が二人のトークの中に秘められていると思っていた。 あの時、小池博史が一生懸命に語っていた、自分…

自分に選択できることと、できないことの狭間で

今から5年前に一人の歌手の女性をインタビューして、風の旅人の第22号で紹介した。ここ数日、定期購読の返金の手続きの為に連絡のない人達に電話 をしていたのだが、電話口で「娘がお世話になりました」と言われて、最初何のことかわからなかったが、あの…

写真家の夢と現実  

12月3日(土)18:30〜20:00 東京都写真美術館で、ニューヨークで活躍中の写真家HASHIさんのワークショップに合わせて「写真家の夢と現実」という趣旨で講義を受け持ちます。 大人2,000円 学生1,000円*風の旅人 43号進呈します…

電子書籍がもたらす変化!?

発売されたばかりの電子書籍端末を買って試してみた。最近、裸眼だと小さな字が読みづらいので、字の大きさを変えられる電子書籍端末は非常に便利だ。画面もソフトで、あまり目が疲れない。しかも端末がとても軽くて、複数の本を入れて持ち運びできる。新書…

今という時代と、表現

3月11日、震災で日本中が大混乱に陥る直前、親しくしている一人の写真家から、「今、表現に携わる者が取り組むべきことは?」という問いがあり、以下のような返信をした。その時に返信した内容については、その後、振り返ることはなかったが、今日、その…

風の旅人の休刊について

そろそろ『風の旅人』の第44号が書店に並び始めます。 今回の号で、休刊とすることにしました。この44号は、自分でも区切りにふさわしい内容だと思います。どうぞお手にとって、ご確認いただきますよう、お願い致します。 お陰様で、これまで9年という…

「もんじゅ」と、テレビ報道と、前原誠司

昨夜、「もんじゅ」の運転開始準備のことと島田紳助のことが、どんな塩梅で報道されるのかと思い、久しぶりにテレビをつけてNHKと報道ステーションを見た。9時からのNHKニュースでは、紳助のことには触れても「もんじゅ」のことに全然触れなかった。…

島田 紳助のことより、高速増殖炉「もんじゅ」のこと。

島田紳助の引退騒動はどうでもいいけれど、その陰に隠れた「もんじゅ」に関する今日のニュースには、注意しなければならない。→http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20110824/CK2011082402000113.html 日本原子力研究開発機構が、高速増殖原型炉もんじ…

5ヶ月後の被災地

震災後、5ヶ月が経った宮城県。瓦礫の撤去が進み、広大な空き地が至る所に存在して、夏草が生い茂っていた。閖上にしろ、石巻にしろ、海岸付近の土地は広大で、陸上スタジアムがいくつもできる。これからいったいどのような開発が行われるのだろう。果たし…

物事が変わる節目

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STILL CRAZY

2011年7月26日から8月11日まで、東中野のポレポレカフェで、広川泰士さんの写真展「STILL CRAZY」が開催されます。それに伴い、7月30日(土)の19時から、広川さんと私でトークショーを行います。8月5日(金)には、本橋成一監督や写真家の…

”しかたなく”ではなく、”とりあえず”の力

ここ数年、日本社会の様々な局面に閉塞感が漂う。その原因は、既存のシステムと人間の意識や感覚との間にズレが生じているのに、既存のシステムの上に社会や人間の営みが成り立っていて、それを簡単に変えるわけにはいかないという社会的プレッシャーがある…

空即是色〜The Nature Of Nature〜

まもなく書店に、「風の旅人」第43号が並び始めます。第41号で「The World Itself」、第42号で「生命の全体像」という大きなテーマで編集し、この後にやるべきことで何が残っているのだろうという放心と、昨年の末頃から今年は大きな変化の年になる予…

このたびの災害がパラダイムの転換につながるかどうか

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凄惨さと明るさ

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石巻と亘理町は、異なる様相で、酷い状況だった。

昨日訪れた石巻は、酷い状況だった。 津波の規模自体は、四階建てのビルの屋上に避難していた人が腰まで水につかりながら手すりに掴まって助かったという南三陸の志津川に比べて、建物の二階に避難していれば助かったという石巻の方が小さかったが、死者数と…

気仙沼〜南三陸

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宮城県に入る。

このたびの震災で、現在までのところ、7000人に迫る死者を出している最大の被害地、宮城県に来る。仙台市は、水道、電気、ガスのインフラは大打撃を受けたものの、街それじたいはイメージしていたほど損傷は感じられなかった。ガスに関しては、都市ガス…

日本という国に生きる限りは(2)

前回のエントリー、「日本という国に生きる限りは」に対していただいた質問に対して、私の考えをもう少し書きます。 現在の混迷する日本の状況のなかで、自分がどう生きていくのか、そして日本はどうなっていくのかという問い。この問題は、このたびの震災の…

日本という国に生きるかぎりは

当面の問題としては、放射能がやってくるから東京も危険という声もあるが、今回の大災害が伝えていることは、どこに行けば安全かといった問題ではないのだろうと思う。東北の大地震を連日ニュースが伝えていた13日に、霧島で再び噴火があったようだ。1月…

余命

先週の水曜日、吉祥寺で友人と飲みながら「余命」について語り合っていた。 二人とも今年で49歳になる。せいぜいあと20年とか30年の人生。過去を振り返ると、20歳とか30歳の時から今日までの時間を、未来に伸ばすだけのこと。しかも、人生は、後半…

”そつがないもの”ではなく。

昨夜、アンデスから戻って来た写真家の野町和嘉さんと、本業の旅行業の若い女性スタッフ達と飲んだ。野町さんは、雨季のウユニ塩湖の取材から帰ってきたところだった。彼女達にとっても、ふだんの生活では周辺にあまりみかけない野町さんのような野性の生命…

生命の全体像

まもなく『風の旅人』第42号(2月1日発行)が、書店に並び始めます。テーマは、生命の全体像〜The Nature Of Order〜です。 プラチナプリントの第一人者で、現在ニューヨークで活動している井津建郎さんが、100kgを超える超大型カメラで30年にわ…

世界で一番の不運と、イギリスのユーモア???

@font-face {   font-family: "MS 明朝"; }@font-face {   font-family: "@MS 明朝"; }@font-face {   font-family: "MS Pゴシック&a…

自由とリアルと、表現

パパ・タラフマラの白雪姫を見に行った。圧巻だった。面白かった。爽快だった。http://pappa-tara.com/snow/index.html 白井さち子さんは相変わらずの存在感だった。小さな身体が何倍もの大きさに見えた。動きのダイナミックさと、細部の技の確かさがあいま…

「おのづから」と「みずから」と、「芸術闘争論」について

日本人の多くは、今、自分が置かれている状況に対して、「自然にこうなった」という言い方をする。自分の意思でそうしようとしたわけでなく、自分を超えた大きな力が自分を導いてそうなったのだと。 日本人は、そのように“おのづから”所与された状況に対して…

写真をわかるとは? に関する呟き

@font-face {   font-family: "MS 明朝"; }@font-face {   font-family: "@MS 明朝"; }p.MsoNormal, li.MsoNormal, div.MsoNormal { margin: 0mm 0mm 0.0001pt; text-align: justify; font-size: 12pt; font-family: Time…

写真についての呟き ?

?写真を志す若い人達から展覧会のDM等をいただく。感性をうたっているけれど、なんだか理屈っぽいなあという印象を受ける。人間、考えることから自由になって感性だけの存在になることなんかできない。中途半端に考えているから理屈っぽくなる。徹底的に考…

1月29日、京都でトーク

1月29日(土)に、京都でトークショーを行います。 京都シネマ・スクリーン・ギャラリー マスノマサヒロの部 1月29日(土)18:00~20:00 ◆ゲストトーク/『風の旅人』編集長・佐伯剛 参加費1,000円。入場者には「風の旅人」40号を進呈いたします。 京都…