2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

第1201回 真っ当な奇人

この記事によると、鬼海さんは29歳の時、「撮る人間と撮られる人間の関係をもう一度考え直したい」と言っていて、50年近くも前にそんなことを真剣に考えていたんだと、今更ながら驚かされる。 写真が自己主張の手軽な手段となり、自己承認欲や虚栄心のために…

第1200回 伊豆半島に残る縄文時代の海上ネットワーク

(伊古奈比咩命神社。手前が、枯れて1300年の「白龍のビャクシン」。) 熱海から伊豆の大室山から伊豆半島の南端、下田の伊古奈比咩命神社(白浜神社)を訪れた。 伊古奈比咩命神社は、富士山と、古代、神々が集まるところとされた神津島を結ぶライン上に位…

第1199回 世界の現実を自分ごとに引き寄せる写真

このたび、日本写真家協会が創設した笹本恒子写真賞の審査員をつとめることになり、渋谷敦志さんの写真活動が賞にふさわしいと思い、選ばせていただいた。 渋谷さんの写真活動はスケールが大きい。彼は、20歳になる前の1993年ごろから今日まで27年ものあいだ…