2025-01-01から1年間の記事一覧
ニニギとコノハナサクヤヒメの出逢いの伝承地、延岡の笠沙山から。 旅の途中ではあるけれど、こうして文章化しているのは、鉄は熱いうちに打てと言われるように、現地にて、自分の感覚がリアルに敏感な時に、感じたり考えたことを文章化しておくと、後になっ…
那須与一は栃木の那須氏だが、那須氏が拠点としていた栃木県大田原市の最大の古墳、上侍塚古墳から冬至のラインを西にのばすと、京都の即成院、神戸の碧雲寺宗照院に那須与一の墓があり、さらに九州の大見口にもある。このラインの西の端が、天草の与一ヶ浦…
今日は、菊池渓谷から阿蘇山へ、自然満喫の1日。
江田船山古墳のある肥後古代の森(菊水地区)。 カムロ山を望む。カムロ山は、標高219メートル。山頂に磐座がある。この磐座は、船繋ぎ石とも呼ばれるよう。 南九州の旅、二日目は、菊池川流域の古層への潜入。とくに今日は、10基以上、古墳が築かれている場…
玉名大神宮 九州の旅の始まりは、熊本県の菊池川流域から。 京都から熊本まで、高速道路を使えば、十分な休憩や昼食タイムを入れても、9時間もかからない。 東京と京都のあいだを高速道路を使わず12時間以上かけて往復を繰り返していたので、楽勝。今日は…
京都北部の京北から始まった「水口」のつながりは、果てしなく、どこまでも続いていく。 京北という京都市の辺境の地で、これまで古墳・古墳群が43箇所、総数は 235基が確認されているが、これは京都市で最も集中度が高い。 京北という場所の重要性を考える…
亀岡の平野古墳群 その場所を訪れたからといって、その場所のことを理解できるわけではないが、その場所を訪れることなく、その場所の歴史をリアルに感じ取ることも難しい。 前回のエントリーで、京都の北部、京北地方のことに触れた。 京北は、京都市右京区…
山国神社(京北町) 京都市右京区の一部でありながら、山の懐の奥深くに位置している京北地域。 京都観光で訪れる人のアンテナには、ほとんど引っかかっていないと思うが、実は、かなり歴史的にディープなところで、古墳・古墳群は43箇所、総数は 235基を数…
京都から東京に移動する途中に、東近江の気になるところを幾つか訪れた。 場所で言うと、愛知川と犬上川のあいだ。距離にすると10kmくらいのところに、古代の謎を解くための重要な鍵がいくつも潜んでいる。 これまでのエントリーで何度か取り上げた那須与…
マイクロソフトが、AIに最も影響を受けやすい40職種と、安全とされる40職種を発表している。 翻訳者・通訳者、歴史研究者、作家、カスタマーサービス担当者、テクニカルライター、ジャーナリストなど言語や情報処理中心の職種が、AIによる代替えリスクが高い…
箒川と那珂川に挟まれた日本最大級の扇状地からは、真西に日光連山を望める。 栃木県の大田原市は、古代、那須国造の収めていたところで、源平の戦いの時、屋島の合戦で船の上の扇を射落とした伝承の那須与一で知られる那須氏が拠点としたところ。 この場所…
大甕神社 やはり実際にその場所を訪れてみないことにはわからないことがある。 日本書紀の国譲りの最終説得の場所、茨城県の那珂川河口域から、那珂川の上流部にあたる地域(国府があった栃木県の大田原。古代那須氏の拠点)。 那珂川の上流部は、鉱物資源が…
玄性寺の那須与一の墓。(栃木県大田原市) この1ヶ月ちょっとの間に、那須与一の墓を三ヶ所訪ねた。 京都と、神戸の須磨と、栃木の大田原。 こららの他に、岡山と広島の県境の井原、九州の熊本の阿蘇山の近くの大見口にも与一の墓がある。 また、那須与一…
真慈悲寺があったと地の百草八幡神社本殿の裏にあるスダジイの巨木。胸高直径130㎝、樹高 17 m、推定樹齢は300年を超えている。 私の東京の拠点は、高幡不動と百草のあいだ。 百草という名からして、古代、ここは薬草の地だったのだろうか。 1989年、私の家…
昨日と今日は、35回目のワークショップ、のべ70回目だけれど、初めて雨が降っている。 前回の東京は8月末で、その時、このあたりの気温は38度、これまでで最も気温が高いなかでのフィールドワークを行ったが、今回は、雨模様で肌寒い。前回が、遠い昔の出来…
昨日、那須与一伝承とヤマトタケル神話の重なりの背後に、鳥取氏や倭文氏という、古代世界における調停、仲立ちの役割を担った人々が隠れているということを述べたけれど、その続き。 このことは、日本という国の成り立ちや、日本文化の深層を考えるうえで、…
10月25日(土)と26日(日)に行うワークショップの資料作りにおけるメモ。これは、まもなく印刷が完了する「みちのく古代巡礼」と、次の本とのあいだに架ける橋になるもの。 みちのくの縄文世界は、次の時代の下地になっていて、「みちのく」という地域や「…
昨日の夜、小池博史さんの「火の鳥プロジェクト」の終演を受けて、その成果と未来への影響を多角的に探るという内容でシンポジウムが行われ、登壇者の一人として参加させていただいた。 こうした芸術表現における「未来への影響」という壮大なテーマ。 写真…
今日は小説家の日野啓三さんの命日。 今から23年前の2002年10月12日に、日野さんは他界されました。 日野さんの遺著にあたる「ユーラシアの風景」という単行本を、出版においては素人の私が、日野さんに対する思い入れだけで作り、なんとか日野さんが生きて…
昨日、中野ゼロで、小池博史さん演出の「火の鳥」の舞台にどっぷりと没入してきた。 今回の作品は、小池博史さんにとって100作目。 メキシコの「走り続ける民」ことタラフマラ族の名と、文化の先端に立ちたいという願いをこめた「パパ」という言葉を合わせた…
酵素 玄米のための米を、信濃大町の木崎湖の湖畔で米作りに励んでいる本郷毅史くんから購入している。 酵素玄米仲間?に引き入れた小栗康平さんと、映画照明の津嘉山さんを伴って、ちょうど「はさがけ」=天日干し期間中の田んぼを訪れた。 木崎湖のほとりの…
明石港 現在、東京と京都の二拠点生活をしているけれど、関西の拠点を、生まれ故郷の明石にしようかと漠然たる構想をもっていて、なので京都に来る時には、その都度、一度は明石の空気を確認するために訪れている。 現在の拠点にしている東京と京都は、わり…
日本の古層Vol.6 みちのく古代巡礼を、入稿しました。 現在、予約を受け付けています。 https://www.kazetabi.jp/ 日本の古層シリーズは、今年で6冊目ですが、これまでと異なる作り方になります。 判型も(縦265mm×横210mm)でこれまでの横長から、やや縦長…
昨夜の皆既月食、家の周辺のどこで見るのが最適なのかと、始まる前から少しソワソワしていた。 そして、月の状況を確認しようと思ってベランダに出たら、ちょうど真正面の林の上に月がかかっていて、ここがベストじゃないかと気付き、ベランダのアウトドアチ…
とくに公演の近づいている関西圏の方に、ここに添付したチラシからも伝わってくる猛烈な熱量でお知らせしたいものがあります。 小池博史さん演出の舞台、『HINOTORI 火の鳥・山の神篇』です。 京都公演:9月13日(土)。ロームシアター京都 サウスホールにて…
">次の本作りのお手伝いをすることになるであろう特定個人向けにメールを書いていたら、その人向けというより、これまでのワークショップの参加者や、これに少しは関心がありそうな人向けかなと思って、こちらにアップすることにした。ーーー 心についての理…
LEEという雑誌(2021.11.29)より。旧白洲邸の 武相荘の取材で撮影した白洲正子さん愛用の椅子。(槙野文平作のウィンザーチェア) 数年前に他界されたのだけれど、信濃大町に、槙野文平さんという気骨ある家具職人がいて、信濃大町で開催されている原始感覚…
ワークショップの初日、今回で33回目の開催だが、一番暑かった。 天気予報で気温39度くらいになりそうだと、あらかじめわかっていたので、衝撃は受けなかったけれど、影のない場所の太陽光線は痛いほど。 体調崩して当日キャンセルの人もいたけれど、この…
早池峰山 山頂。奥宮に瀬織津媛が祀られている。 現在制作中で、今年中に刊行予定の「みちのく古代巡礼」におけるメモ。 長いメモだけれど、今回の本の核心となること。 東北の荒神は、穢れや災いを祓う力であると同時に、荒々しい自然や外敵の力をも象徴し…
2、3ヶ月前に、津森絵理子さんの「道すがら」という本のことを紹介させていただいた。 昨年の6月、私のワークショップに参加された時の対話がきっかけとなって、一年くらいかけて、二人で並走しながら創り上げた本。 これまで10年以上撮り続けた写真や、綴ら…