2025-01-01から1年間の記事一覧
昨日、那須与一伝承とヤマトタケル神話の重なりの背後に、鳥取氏や倭文氏という、古代世界における調停、仲立ちの役割を担った人々が隠れているということを述べたけれど、その続き。 このことは、日本という国の成り立ちや、日本文化の深層を考えるうえで、…
10月25日(土)と26日(日)に行うワークショップの資料作りにおけるメモ。これは、まもなく印刷が完了する「みちのく古代巡礼」と、次の本とのあいだに架ける橋になるもの。 みちのくの縄文世界は、次の時代の下地になっていて、「みちのく」という地域や「…
昨日の夜、小池博史さんの「火の鳥プロジェクト」の終演を受けて、その成果と未来への影響を多角的に探るという内容でシンポジウムが行われ、登壇者の一人として参加させていただいた。 こうした芸術表現における「未来への影響」という壮大なテーマ。 写真…
今日は小説家の日野啓三さんの命日。 今から23年前の2002年10月12日に、日野さんは他界されました。 日野さんの遺著にあたる「ユーラシアの風景」という単行本を、出版においては素人の私が、日野さんに対する思い入れだけで作り、なんとか日野さんが生きて…
昨日、中野ゼロで、小池博史さん演出の「火の鳥」の舞台にどっぷりと没入してきた。 今回の作品は、小池博史さんにとって100作目。 メキシコの「走り続ける民」ことタラフマラ族の名と、文化の先端に立ちたいという願いをこめた「パパ」という言葉を合わせた…
酵素 玄米のための米を、信濃大町の木崎湖の湖畔で米作りに励んでいる本郷毅史くんから購入している。 酵素玄米仲間?に引き入れた小栗康平さんと、映画照明の津嘉山さんを伴って、ちょうど「はさがけ」=天日干し期間中の田んぼを訪れた。 木崎湖のほとりの…
明石港 現在、東京と京都の二拠点生活をしているけれど、関西の拠点を、生まれ故郷の明石にしようかと漠然たる構想をもっていて、なので京都に来る時には、その都度、一度は明石の空気を確認するために訪れている。 現在の拠点にしている東京と京都は、わり…
日本の古層Vol.6 みちのく古代巡礼を、入稿しました。 現在、予約を受け付けています。 https://www.kazetabi.jp/ 日本の古層シリーズは、今年で6冊目ですが、これまでと異なる作り方になります。 判型も(縦265mm×横210mm)でこれまでの横長から、やや縦長…
昨夜の皆既月食、家の周辺のどこで見るのが最適なのかと、始まる前から少しソワソワしていた。 そして、月の状況を確認しようと思ってベランダに出たら、ちょうど真正面の林の上に月がかかっていて、ここがベストじゃないかと気付き、ベランダのアウトドアチ…
とくに公演の近づいている関西圏の方に、ここに添付したチラシからも伝わってくる猛烈な熱量でお知らせしたいものがあります。 小池博史さん演出の舞台、『HINOTORI 火の鳥・山の神篇』です。 京都公演:9月13日(土)。ロームシアター京都 サウスホールにて…
">次の本作りのお手伝いをすることになるであろう特定個人向けにメールを書いていたら、その人向けというより、これまでのワークショップの参加者や、これに少しは関心がありそうな人向けかなと思って、こちらにアップすることにした。ーーー 心についての理…
LEEという雑誌(2021.11.29)より。旧白洲邸の 武相荘の取材で撮影した白洲正子さん愛用の椅子。(槙野文平作のウィンザーチェア) 数年前に他界されたのだけれど、信濃大町に、槙野文平さんという気骨ある家具職人がいて、信濃大町で開催されている原始感覚…
ワークショップの初日、今回で33回目の開催だが、一番暑かった。 天気予報で気温39度くらいになりそうだと、あらかじめわかっていたので、衝撃は受けなかったけれど、影のない場所の太陽光線は痛いほど。 体調崩して当日キャンセルの人もいたけれど、この…
早池峰山 山頂。奥宮に瀬織津媛が祀られている。 現在制作中で、今年中に刊行予定の「みちのく古代巡礼」におけるメモ。 長いメモだけれど、今回の本の核心となること。 東北の荒神は、穢れや災いを祓う力であると同時に、荒々しい自然や外敵の力をも象徴し…
2、3ヶ月前に、津森絵理子さんの「道すがら」という本のことを紹介させていただいた。 昨年の6月、私のワークショップに参加された時の対話がきっかけとなって、一年くらいかけて、二人で並走しながら創り上げた本。 これまで10年以上撮り続けた写真や、綴ら…
御霊神社(京都府亀岡市) 前方がまったく見えないほどの大雨のなか、京都から東京に移動したけれど、その直前、先日、亀岡で行ったフィールドワーク・ワークショップで訪れたところを、もう一度、個人的にまわって撮影してきた。 あらためて個人的にまわっ…
大勢の人がポジティブの空気に染まっていたら、落とし穴がどこにあるのかを探し、ネガティブの空気に染まっていたら、どこに活路があるのかを探す。そのようにバランスをとることが大事だと思う。 昼間書いたエントリー、トランプ政権とのあいだの投資に関す…
このたびのトランプ関税問題における日米間の交渉で、関税を15%に抑える見返りとして、日本からアメリカに5500億ドル(約80兆円)の投資を行い、「利益の90%はアメリカの納税者、10%が日本側に分配される」といった内容を、トランプ大統領側が、交渉の成…
広島への原爆投下から80年。「あの北朝鮮ですら核兵器を保有すると国際社会の中でトランプ大統領と話ができるぐらいまでにはいく」のだから、「核武装が最も安上がりで最も安全を強化する策の一つ」と主張する参政党のさや議員の単純思考に、なるほどガッテ…
亀岡の出雲大神宮 ここ数日、先週の亀岡フィールドワーク・ワークショップで案内したことを改めて文字化しているが、とりあえず今日で最後。 かなり長くなるが、亀岡に出雲大神宮が鎮座し、ここが「出雲」の本貫であることの理由についての考察。 そして、事…
ここ数日書いていることは、先週に行ったワークショップとフィールドワークで訪れた京都の松尾大社、月読神社から、亀岡の聖域で説明したことを、あらためて文字化している。 昨日、蘇我と物部の戦いが、京都の月読神社を前線基地として、亀岡から丹波・丹後…
昨日の続きで、京都の月読神社に秘められた謎について。 この月読神社の中で、もっとも謎が秘められ、かつ歴史的に深い意味をもってくるモニュメントが、月延石だ。 これは、今では安産のための聖域となってしまっており、安産祈願のためにこの神社を訪れた…
歴史の単純化は、イデオロギーと結びつきやすい。 歴史が大事であることは誰でも薄々は感じている。しかし、歴史は、複雑で、情報量も多く、わかりにくいという印象があり、どう向き合えばいいかよくわからないという人も多い。 歴史は大事なものかもしれな…
とんでもない本が、私の手元にあります。 井津建郎さんの新作写真集「もののあはれ」。 https://twelve-books.com/products/mono-no-aware-by-kenro-izu?fbclid=IwY2xjawL6M8xleHRuA2FlbQIxMABicmlkETE2RWY2T2RING5yTFd3eEpPAR6DcWoWANTLJ9ZI29TECIUUES_pFNZ…
「人類がその創造的想像力を試されるのはこれからである。倫理的感受性を純化し、想像力を精錬しよう。不屈の生存意思を磨け。短期的に希望を持つな、長期的に絶望するな。」日野啓三 京都市で気温39.6度に達した酷暑の今日、日野啓三さんが使用していたキャ…
このたびの参議院選挙で躍進した参政党の変革メッセージは、こういうものだ。「戦後失われた国家としての軸を再興し、国民が熱望をもって追求できる日本の国柄を反映した国家アイデンティティの確立をめざします。」 このシンプルなメッセージには、実は、大…
2011年3月の東北大震災の直後、何度か取材を重ねていました。もちろん、その時は、想像を絶する被害の大きさに心が圧倒されてしまうばかりでした。 あれから月日が流れて、あらためて東北の各地を訪問すると、東北地方というのが、過去から現在まで、何度も…
猛暑が続きますが、この夏、身も心も涼やかになれるお勧めの美術展があります。 東京オペラシティー(京王新線初台駅そぐ傍)で開催中の難波田龍起展。 まだそれほど知られていないかもしれないけれど、きっと、半世紀後くらいには、じわじわと世界的にも評価…
手前、井津さんの作品、奥は川田さんの作品。 東京のPGIギャラリーで、「土佐白金紙」を使用した10名の写真家によるプラチナプリントの写真展が開催されています。 10名のうち、川田喜久治、井津建郎、志鎌 猛、八木清の4名は、風の旅人の誌面で何度も紹介し…
世田谷美術館で野町和嘉さんの写真家人生の集大成とでもいうべき写真展が始まり、内覧会に行ってきました。 あいにく猛暑が続く日々ですが、野町さんが撮ったサハラ、ナイル、サウジアラビアなどの地域は、地球上で最も暑い地域ですから、この暑い季節にこそ…