風土

第1254回 中央構造線上に古代の重要な聖域が並ぶ理由!?

中央構造線上の中郷流宮岩。 日本列島を南北に分断する中央構造線は、東の端の鹿島神宮(茨城県)から、秩父を経て長野県の諏訪、愛知県の豊川稲荷、三重県の伊勢神宮、吉野から高野山、四国山地、九州の高千穂まで、古代からの重要な聖域がズラリと並んでい…

第1250回 自然放射線と、古代の聖域

付知峡(岐阜県中津川市付知町) 環境省のホームページで、日本地質学会による大地の自然放射線量の地図が紹介されている。 原発事故で放射線のことが大きな問題になったが、われわれの身の回りには、もともと宇宙線や大地などに由来する放射線があり、その…

第1247回 諏訪に秘められた古代の謎

(諏訪湖の朝日) 諏訪のことは、まだよくわからない。諏訪のことがわかれば、日本古代の謎が、もう少し解けるかもしれない。 謎の一つは、国譲りの神話のなかで、タケミカヅチに敗れたタケミナカタが諏訪の地を出ないことを条件に許されるのだが、そのこと…

第1243回 フォッサマグナと縄文王国

ヒスイ峡にそびえる明星山。(新潟県糸魚川市) 日本列島を南北に分断するのは中央構造線で、東の端に位置する茨城の鹿島神宮から、秩父、諏訪を通り、愛知の豊川稲荷、伊勢、高野山、四国の剣山、九州の高千穂など、日本を代表する聖域が、この中央構造線上…

第1212回 伊豆と鹿島と九州における海人や縄文時代とのつながり。

(熱海 来宮神社) 一昨日のエントリーで伊豆の来宮(キノミヤ)神社と海人と縄文時代の関係について書き、さらにキノミヤ信仰が鹿島踊りと関わりが深いと述べたが、「鹿島」は、茨城の鹿島だけでなく、海人と関わりの深いところに地名が残っている。 たとえ…

第1211回 伊豆のキノミヤ信仰と、海人や縄文時代とのつながり。

(熱海 来宮神社の樹齢2000年を超えるとされる楠木) 熱海の来宮神社は、日本屈指のパワースポットなどと言われ、毎日、多くの参拝者が訪れている。本殿の左奥にあるご神木の大楠の巨樹は、樹齢2000年を超えると言われるが、樹齢1300年とされるもう一本の楠…

第1207回 富士山という須弥山の周りの生命の曼荼羅世界。

2月20日頃の予定だった「The Creation 生命の曼荼羅」の写真集が、少し予定が早まって、2月1日には完成します。 www.kazetabi.jp 曼荼羅という言葉を耳にしたことがある人は多いと思う。しかし、極彩色の円の中に無数の仏様が存在していて、その造形と色彩が…

第1206回 富士山と伊豆と八ヶ岳を結ぶ女神の不思議なライン。

(西伊豆の烏帽子山の山頂に鎮座する雲見浅間神社からは、駿河湾をはさんで富士山が望める。富士山は、この神社の真北に位置する。この浅間神社の祭神はコノハナサクヤヒメではなく磐長姫。海岸にそびえる烏帽子山の高さは162m。その山頂にたどり着くために…

第1203回 生命の曼荼羅

富士山の写真で知られている大山行男さんの新しい写真集「The Creation 生命の曼荼羅 vol.1」 。 これから印刷をする前に、先行予約を行い、部数を決定したいと思います。 このたびの写真集は、富士山だけでなく、富士山周辺の生命の万華鏡世界を表したもの…

第1195回 光が備える波動の性質と、時を超える写真術。

石牟礼道子さんの才能を発見し、世に送り出し、支え続けた渡辺京二さんが、「逝きし世の面影」という素晴らしい本を残している。明治維新の頃、日本にやってきた外国人が書き残した日本人の生活の美しさや能力の素晴らしさをまとめたものだ。 日本人が無自覚…

第1194回 映画「くじらびと」。11月7日、石川梵監督とトークを行います。

映画「くじらびと」。この奇跡の映画、革命的な映画の大阪での上映で、石川梵監督と、トークを行うことになりました。 大阪復活上映(第七芸術劇場) (11月7日(日)、14:10の回上映後 1時間のスペシャルトークイベント) 登壇者:石川 梵 監督、佐伯 剛(…

第1191回 古代海人の拠点と、京都の向日山の関係

京都市は歴史の都として多くの観光客が訪れるが、歴史的建造物は中世以降に作られたもので、京都市の南に位置する向日市の方が歴史的には古い。 向日市は、平安京の前に長岡京が築かれた場所で、その時より300年前には継体天皇の弟国宮が築かれた。 長岡京の…

第1188回 縄文の水上ネットワークと、竹野の巫女?

玄武洞(兵庫県豊岡市) 兵庫県豊岡市には火山活動の痕跡が生々しく残るが、柱状節理で有名な玄武洞は、地磁気の逆転現象発見の場所。 1929年、松山基範は、ここの玄武岩の持つ磁気が現在の地磁気と反対の向きを指していることを発見し、かつて地球の磁場が…

第1171回 『水俣 天地への祈り』 田口ランディ著 を読み終えて 

『水俣 天地への祈り』 田口ランディ著 河出書房新社発行 https://www.amazon.co.jp/%E6%B0%B4%E4%BF%A3-%E5%A4%A9%E5%9C%B0%E3%81%B8%E3%81%AE%E7%A5%88%E3%82%8A-%E7%94%B0%E5%8F%A3%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3/dp/4309029922 久しぶりに、深い…

第1168回 目の焦点と、心の焦点。

富士ヶ嶺から望む富士山 富士山と、富士山周辺の聖域をピンホールカメラで撮ると、確かに、その霊気が針穴の中に忍び込んでくるような気がしないでもない。 最近、私のピンホール写真を見た写真家の水越武さんから写真の焦点について問いを投げかけられたが…

第1163回 古代から現在、そして未来への連続性

昨年の夏、自分の故郷の明石に長く滞在したこともあり、明石から播磨にかけての地域をじっくりと取材していた。 私は、18歳まで明石で育った。明石原人や明石象の発見地ということもあり、その現場で考古学のママゴトをしていたが、明石周辺が歴史的に重要…

第1159回 ピンホールの眼と、日本の古層

Sacred world 日本の古層」に掲載されている写真は、全てピンホールカメラで映したもの。 一般的な写真撮影は、被写体を探して狙い撃つ性質があり、「撮影する」を英語にすると、shootとなる。カメラのシャッターは拳銃の引き金に等しい。 しかし、私たちは…

第1158回 熱海の土石流と、地球環境問題と、エネルギー問題の関係。

このたびの大雨によって起きた熱海伊豆山の土石流災害。 テレビニュースなどでは、数十年前に行われた盛土が原因であるかのような報道が続く。 もともと、熱海地方は、火山性の硬い黒土に覆われているが、高度経済成長時の人口増に対応するため、山間部の土…

第1148回 民族が積み重ねてきた歴史文化風土

【かんでんコラボアート】 2月26日(金)〜3月3日(水) 平日10:00〜19:00 土日10:00〜17:00 最終日は15:00まで 堂島リバーフォーラム 1階ホール 大阪市福島区福島1-1-17 10年以上前だけれど、風の旅人の第39号で、日本のアール・ブリュットを欧米で紹…

第1110回 現代人にも受け継がれている縄文の世界観や生命観。

山添村 縄文時代早期の遺物が多く出土した大川遺跡の目の前の名張川。 最近、山の中に分け入って、激しく急流が流れるところを訪れることが多いのだが、そういう場所の近くに見晴らしの良い高台があり、そこに縄文人が住んでいたと知ると、縄文の人たちの世…

 第1109回 「命は何よりも大事」と言う時のいのちとは何か?

今回のコロナウイルス騒動で、強く感じた違和感。「命は何よりも大事」という時の”命”とは一体何を指しているのかということ。 生命尊重という言葉を使っていると、現代社会においては、まず誰からも非難されることはなく、腹の中で何を考えていようが、良心…

第1093回 森羅万象の摂理と、ピンホール写真。

原初というのは、終わってしまった過去ではない。森羅万象の摂理においては、そこから生まれたものは、そこに還っていく宿命にある。 このたび制作した「Sacred World 日本の古層 Vol.1」に掲載されている写真は、この数年間、日本の様々な聖域を訪れ、すべ…

第1090回 いのちが私たちの中にあるのではなく、私たちが、いのちの中にある。

今日はお天気がよくて、家の前の河川敷に、親子連れが、わりとたくさん来ていて、子供の頃によくやっていた川に向かった石投げや、虫取をしていて、いいなあと思って眺めていた。 忘れてならないことは、いのちが私たちの中にあるのではなく、私たちが、いの…

第1072回  風土と人間

大阪のphoto gallery Saiで、写真家の小池英文さんが、「瀬戸内家族」というテーマで撮り続けたきた写真の展覧会を行っています。 小池さんの写真は、風の旅人でも何度か紹介させていただきましたが、この写真展を機会に、私と、小池さんに、ギャラリーの主…