2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧
「ウクライナが史上初めてアメリカから原油の輸入開始」。 現在のことではなく、2019年のニュースだ。 www.jetro.go.jp 現在、世界的な原油高の状況が、とてつもなく深刻になってきているのだが、この引き金になったのは、もちろん、ロシアとウクライナの戦…
ここ数ヶ月に取材を行なった岐阜や四国、房総や常陸の写真をくわえて、「ピンホールカメラで撮る日本の聖地」のサイトを更新しました。 https://kazesaeki.wixsite.com/sacred-world このサイトでは、これまで撮影してきた場所を地図で確認できるようにして…
今回の旅で最後に訪れたのが筑波山。 筑波の地は、東国の神々を神話的に統合していく拠点だったのではないかというのが、私の仮説。 筑波山は、標高877m、男体山と女体山の二つの頂きを持つ双耳峰だが、広大な関東平野のどこからでも、その印象的な山容が…
大洗磯前神社(茨城県大洗町) たった一つの場所のことを書くだけなのに、その一つの場所は無数の事柄と関わってきてしまい、手短に書けなくなってしまった。あまりにも長い、一つの場所に関する取材メモ。 今回の旅で房総半島から茨城の鹿島灘を北上し、辿…
昨日の夜遅く、テレビをつけたら、京大総長でゴリラ研究で知られる山極壽一さんが出ていて、人間の暴力性の起源と理由についての話を展開していたので、しばらく聞き入っていた。 山極さんは、ゴリラという生物は暴力的だと思われているけれど実際は平和を望…
安房神社(千葉県館山市) 7世紀、日本で律令制が整えられていく段階の時期に、8箇所の神郡が定められた。一郡全体を特定の神社の所領・神域とし、郡からの収入は、その神社の修理・祭祀費用に充てられた。 日本が一つの国として統一されていく段階におい…
香取神宮 旅の記録メモのつもりでも、他の場所との関係で考えていくと、どうしても長くなってしまう。 このたび、茨城県の鹿島神宮と千葉県の香取神宮を訪問した。 現在、神社が国家の管理から離れているため、「神宮」を称するかどうかは各神社の判断に任せ…
亡くなる2年前、今から4年前の秋、京都に来た時、亀岡とか神護寺とかを歩いた。この頃の体調は万全ではなかったが、癌であることはわからなかった。この半年後くらいに、体調が悪かったは癌のせいだとわかったと電話があった。 今日、10月19日は、鬼海弘雄…
昨日、新宿のオリンパスギャラリーで行われている野町和嘉さんの「シベリア収容所」の写真展において、野町さんとトークをさせていただいた。 野町さんは、報道写真を撮っているわけではないので政治的な話になるのは嫌そうだったが、私なりに気になることが…
舟木 石上神社 淡路島の舟木にある石上神社は、小高い丘の上の巨石群が御神体となっている古くからの聖域。ここは、現代の日本とは思えない異界のような雰囲気が漂っているが、今でも女人禁制を守っている聖域である。 女人禁制だからといって、女性を差別し…
轟九十九滝(徳島県海部郡海陽町) 観光旅行と旅の違いは、前者が「点」の訪問であるのに対して、後者は「線」の移動であることだ。 「点」の訪問の場合、自分の現実世界と訪問地が二項対立の関係になるが、「線」の移動は、自分の現実世界と各訪問先が、一…
室戸岬は、断崖絶壁の足摺岬と異なって、海と地面がひと続きになっている。 四国の室戸岬と足摺岬は、太平洋に飛び出した先端なので、同じような雰囲気のところかと思ったら、まったく違っていた。 足摺岬は、断崖絶壁の上で、海面ははるか下にあったが、室…
神山の上一宮大粟神社から2kmほど山深くに分け入ったところに巨石を御神体とする立岩神社があるが、この巨石は、青石でできている。 魏志倭人伝に、倭人たちの風俗習慣として、体中に朱丹を塗っていたと記されている。 朱丹というのは、辰砂(硫化水銀)の…
香川県荘内半島。浦島神社が鎮座する丸山島 今回の四国の旅で、ぜひとも訪れたかった場所が、香川県の荘内半島であり、ここには浦島太郎の伝承が残っている。 浦島太郎の伝承は、日本のいくつかの場所に存在し、この物語が実際にあった場所はどこなのかとい…
先週、愛媛の今治でピンホール写真について講演を行なった時、会場で法螺貝を吹いた。 私が法螺貝を始めたのは、写真家のエバレット・ブラウンが、私のそばで法螺貝を吹いた時に、私の心身が強く共鳴したことがきっかけだが、エバレットもまた、私と同じく日…