2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第1613回 冥土につながる多摩の横山と、幻の真慈悲寺。

真慈悲寺があったと地の百草八幡神社本殿の裏にあるスダジイの巨木。胸高直径130㎝、樹高 17 m、推定樹齢は300年を超えている。 私の東京の拠点は、高幡不動と百草のあいだ。 百草という名からして、古代、ここは薬草の地だったのだろうか。 1989年、私の家…

第1612回 正しい答えと、真相の違い。

昨日と今日は、35回目のワークショップ、のべ70回目だけれど、初めて雨が降っている。 前回の東京は8月末で、その時、このあたりの気温は38度、これまでで最も気温が高いなかでのフィールドワークを行ったが、今回は、雨模様で肌寒い。前回が、遠い昔の出来…

第1611回 歴史時間を一つにつなぐ神話や伝承の力

昨日、那須与一伝承とヤマトタケル神話の重なりの背後に、鳥取氏や倭文氏という、古代世界における調停、仲立ちの役割を担った人々が隠れているということを述べたけれど、その続き。 このことは、日本という国の成り立ちや、日本文化の深層を考えるうえで、…

第1610回 ヤマトタケルと那須与一の重なりの不思議について

10月25日(土)と26日(日)に行うワークショップの資料作りにおけるメモ。これは、まもなく印刷が完了する「みちのく古代巡礼」と、次の本とのあいだに架ける橋になるもの。 みちのくの縄文世界は、次の時代の下地になっていて、「みちのく」という地域や「…

第1609回 芸術表現の未来への影響

昨日の夜、小池博史さんの「火の鳥プロジェクト」の終演を受けて、その成果と未来への影響を多角的に探るという内容でシンポジウムが行われ、登壇者の一人として参加させていただいた。 こうした芸術表現における「未来への影響」という壮大なテーマ。 写真…

第1608回 他者からの恩寵で最高のもの

今日は小説家の日野啓三さんの命日。 今から23年前の2002年10月12日に、日野さんは他界されました。 日野さんの遺著にあたる「ユーラシアの風景」という単行本を、出版においては素人の私が、日野さんに対する思い入れだけで作り、なんとか日野さんが生きて…

第1607回 火の鳥と、生き直す力。

昨日、中野ゼロで、小池博史さん演出の「火の鳥」の舞台にどっぷりと没入してきた。 今回の作品は、小池博史さんにとって100作目。 メキシコの「走り続ける民」ことタラフマラ族の名と、文化の先端に立ちたいという願いをこめた「パパ」という言葉を合わせた…

第1606回 仕事の誠意と、人に対する誠意。

酵素 玄米のための米を、信濃大町の木崎湖の湖畔で米作りに励んでいる本郷毅史くんから購入している。 酵素玄米仲間?に引き入れた小栗康平さんと、映画照明の津嘉山さんを伴って、ちょうど「はさがけ」=天日干し期間中の田んぼを訪れた。 木崎湖のほとりの…

第1605回 形を変えても、変わらなく伝わっていくものがある。

明石港 現在、東京と京都の二拠点生活をしているけれど、関西の拠点を、生まれ故郷の明石にしようかと漠然たる構想をもっていて、なので京都に来る時には、その都度、一度は明石の空気を確認するために訪れている。 現在の拠点にしている東京と京都は、わり…