2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

生と死、喜びと悲しみは二つで一つ

2月1日発行の「風の旅人』第24号が、書店に並び始めました。 今号のテーマは、”ROUND OF LIFE”〜永遠の現在〜です。 現代社会は、「死」や「悲しみ」や「苦痛」を遠ざける方向に発展してきました。 そして、人間に都合の良い部分だけを抜き出…

時代と表現について

「表現」というと、絵とか写真とか音楽とか小説とかを連想するけれど、決してそういうことではないのだろうと思う。それらの制作物を「表現」と捉え、制作物をつくる仕事に関わることをクリエイティブだと考え、そうした仕事に就きたいと考える人がいる。 そ…

表現について

表現活動が何のためにあるのかについて、人によっていろいろ考えがあるだろうが、私は、短期的であれ長期的であれ、その表現に触れるものの行動(心)に影響を与えていくことに存在意義があるのではないかと思っている。 そういう大義名分を掲げて表現活動を…

働き方と生き方

一定条件の会社員の残業代をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」(WE)の法案提出が見送られた。夏の参院選を前に「サラリーマンを敵に回したくない」との与党の判断があったそうだ。 しかし、この制度は、パート労働法改正や最低賃金の引き上げな…

くすんで、傷ついて、美しいもの

今日、写真を撮っている20代の若者の写真を編集部で見た。 彼は、東京の郊外で育った。そして持参した写真は、日本のひなびた温泉地のような場所で、煌びやかさとは無関係の、地味で、くすんだような世界だった。 でもそれが何となくユーモラスで、また強…

自己意識を超える当事者意識

新年明けて、一人の写真家から自らの抱負をこめたメッセージをもらった。 「カメラを介してではありますが、できるだけ当事者であり続けたいと思っています。」 まだ若く無名のこの写真家の写真を、私は一目見て「風の旅人」に掲載することを決めた。 有名無…

信じることと、現実を直視すること

クリントイーストウッドが監督した映画「硫黄島からの手紙」を見る。戦争娯楽映画だとかってに決め込んでいたのだが、信頼できる人が誉めていたので、見に行った。 そして、戦争の痛ましさと愚かさに胸をえぐられるような思いになった。 「天皇陛下のために…

風のまにまに

わがおもふ 港も近く なりにけり ふくや おひての かぜのまにまに 「災害自から去り福徳集まり誠に平地を行くが如く追手の風に舟の進むが如く目上の人の助をうけて喜事あるべし信心怠りなく心直く行ひ正しくすべきなり」 今年のおみくじは、大吉だった。おみ…