2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

愛の教育について

今国会で審議中の学校教育法改正案に、「規範意識」、「公共の精神」などの文言が並び、「徳育」が正式教科化された。 今の子供は自己中心的だから、教育でそれを正すのだそうだ。 自分よりも公共を大事にしろと言う。公共の利益というのは、その延長に国の…

愛や道徳や倫理について

”愛”ということについて考える時、20歳の頃に見た映画「楢山節考」(今村昌平監督)をイメージする。 25年も前に一度見ただけなので、自分のなかでストーリが別のものに形作られてしまっているかもしれないが、おおよその内容はこのようなものであった。…

悲劇を伝えることの「正しさ」について

先の戦争の沖縄の悲劇を題材にしたドキュメント映画の試写を見た。 実際に悲劇を経験した人達が語り続けるというシンプルな内容で、監督も、いろいろ試行錯誤したけれど最終的にシンプルにいこうと決心して、そのような構成にしたということだった。 語り手…

人間の内面を描くとは 

昨日、渋谷の東急文化村で「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」を見る。会場を入ってすぐの所に、パリのモンパルナスにあるカフェ・ドームの、ほとんど実物大のモノクロ写真が飾られている。 20歳の頃、パリのモンパルナス駅近くのレンヌ通りの屋根裏部…

体罰とルール

昨日、家に帰ってテレビをつけたら、「体罰」が否かどうかという論争をやっていた。 そして、現場の教師が、体罰できないために授業がめちゃくちゃになり、他の生徒が授業を受ける権利を損なわれていると主張したり、生徒に殴られても殴り返せないから教師の…

”いのち”を与えるということ

大竹伸朗さんに「風の旅人」の第25号(4/1発行)から表紙の制作を依頼しているが、その第2回目が出来上がった。第25号(6/1発行)のテーマ、LIFE ITSELFに添ったものだ。 前回に引き続き、その圧倒的な存在感とエネルギーに強く惹きつ…

自己都合的に世界を見る癖

今日、六本木の新国立美術館で「モネ大回顧展」を見る。4年ほど前に川村美術館で開催されたモネ展ほどの感銘はなかったが、それでも、100点ものモネの作品が集まると、伝わってくるものは多い。 しかし、この展覧会でも、「光の画家」とか、「遠近法が無…