新聞との付き合い方

 12/13付けの朝日新聞の朝刊で、ジェイコム株の取得に関する各証券会社の保有比率がグラフになって、下記のように明記されていた。

 モルガン・スタンレーが31.19%、リーマン・ブラザーズが、21.72%、クレディ・スイスが、19.92と。

 しかし、今朝の朝日新聞では、また表組みになって、こんどは各証券会社の保有数と、利益が記載されていた。そのなかには、13日付けの新聞では出ていなかったUBSグループが、モルガン・スタンレーの8.5倍ほど保有していて、最大となり、 121億円の利益となっている。そこにつけられた大きな見出しは、「利益 計140億円返上へ UBS・日興・リーマン証券」。

 記事を読むと、返上したということでなく、返上する方向で金融庁などと協議を始めたということらしいが、実際には色々と問題があるとのこと。

 13日の記事には、「5グループで保有比率103% 」という見出しが、保有比率のグラフとともに出ていたが、日々、あちこちで発表される情報を、その都度、断片的に記事にしているだけなのだが、それを大きな見出しで飾るものだから、実際の内容と、読者が受け取る印象は、随分違ったものになってしまう。

 まだ、返金が決まったわけではないが、「利益 計140億円返上へ UBS・日興・リーマン証券」という大きな活字を見た時は、「オオッ、偉いじゃん」と一瞬思った。

 でも、新聞の見出しなどで、いちいち腹を立てたり、感情を動かされる自分がバカなんだろうと思う。

 注意しているつもりだけど、もう少し、新聞などの情報との付き合い方を考えなければならない。といって遮断するのではなく、斜めから見て、自分の心がどう反応するのか冷静に耳を澄ませたうえで、自分との関係性に思いをはせることが大事だろう。

 ポジティブなものもネガティブなものも、自分の心に作用している。そうしたものはすべて自分の円還のなかにある。自分の円還のなかにあるものを無理矢理に排除することはできない。排除するのではなく、関係の糸をどこまでも辿りながら、自分とどう関係しているのかを自分の感受できる範囲で知ろうと思い、アンテナを張り続けるしかないだろう。