うちくい展

 布とか糸には、不思議な魅力があります。
 動物のように厚い毛皮のない人間は、布を纏って生活してきました。
 布は、昔から人間の身体に一番近いところに存在してきたので、当然ながら、デザインとか風合いとか、人間の身体や心と通い合うものがあると思います。
 しかしながら、機械による大量生産によって、そうした微妙な機微よりも、合理的に生産でき、消費意欲を強く刺激することが優先され、布と人間の間に通い合っていた魂のようなものが失われてきました。
 そうしたなか、風土から生まれた智慧を生かしながら、それを今日に甦らせようとする人たちもいます。
 「うちくい展」では、日本列島の最南 最西に浮かぶ島々、八重山諸島の作家たちの活動を紹介します。
 作品だけでなく、布が産まれるプロセスや、文化的背景も含めて紹介します。また、布だけでなく、感性を共有する家具作家とのコラボレーションも行われます。

 手作りの魂の籠もった布や家具を通して、自分達の生活の根がどこにあるのか、気付くきっかけになるかもしれません。
 詳しくはホームページで。→http://uchikui.com/