2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

未来に向けた履歴書と志望動機

映画監督の小栗康平さんが、師匠筋にあたる、亡くなった浦山桐郎さんに、 「本質は何度繰り返してもいい、でも現象を繰り返してはいけない、堕落する。」と、かつて言われ、その言葉を振り返りながら、自分の仕事がそうなっていないか気にかけておられると仰…

寄る辺なき時代の希望

「寄る辺なき時代の希望」田口ランディ著(春秋社発行)。 この本は、ボールにバットを当てた瞬間に手が痺れる、重い直球である。 球速150km以上の球筋の見えない直球でない。球筋を確認できる球速で、バットにボールを当てることは可能だが、小手先で…

口琴との不思議な縁

口琴という楽器がある。枠と振動弁からなるごく単純な楽器で、それを唇ではさんだり、葉に挟んだりして、指でかき鳴らし、口腔の膨らまし方や息の出し入れで音を調整するもので、日本を含め、ユーラシア大陸を中心に、古くから世界中で生活に密着した楽器と…

「いのち」の解説書より、「いのち」の現場

ここ数日、介護現場の取材や、介護関係の人と会うことが続いている。 介護の現場に行くたびに思うのは、なぜ、こんなにも彼らは生き生きと働いているのだろうということだ。 介護という仕事は、人を助ける仕事というより、むしろ逆に、介助の必要な人たちか…

生命の星

9/3のエントリーに対して、tsutomu37からいただいたコメントに対する返答は、簡単に記してしまうと誤解が生じる可能性がありますので、下記の私の文章をアップします。 これは、「風の旅人」第6号の「生命の星」という特集→http://www.eurasia.co.jp/syu…

映像文化の未来

「映像文化の未来」について論じる力は私にはないけれど、思うところはたくさんある。 数日前、写真関係の大会社の偉い人と話をした。その人に、「風の旅人」に載っている写真は素晴らしいし、雑誌としての価値は認めるけれど、一般受けしないだろうと言われ…

表現の目的と、そのスタンスについて

昨日、恵比寿で、パトリス・ルコントの「DOGORA」と、溝口健二の「雨月物語」を見る。 パトリス・ルコントの映画は、彼が感動したフランスの音楽家エティエンヌ・ペルションの曲「DOGORA」に、カンボジアに住む人々や風景などのドキュメント映像…

生と死の遊び

「風の旅人」で連載中の酒井健さんが、「生と死の遊び」という単行本を出した。オールカラーで、「風の旅人」に掲載された絵も全てカラーで紹介されている。出版社は、魁星出版。 この本は、「風の旅人」の創刊号〜21号までと、新たに縄文時代についての文…

坂東真砂子さんの猫殺しについて

タヒチに暮らす作家の坂東真砂子さんの「子猫殺し」のエッセイが批判を受け、週刊誌やネットで大きな話題になっているらしい。 http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060824-79900.html 「生と性と死と殺」という人間にとって非常にデリケートで…

人間の感覚を信頼する。

今日、武術家の甲野善紀さんとの打ち合わせを兼ねて、横浜の朝日カルチャーセンターの甲野さんの実演・講義を見に行く。 老若男女、スポーツ関係者、介護関係者など、多くの人が参加していた。 これまで教えられてきた身体の使い方の常識を覆すような実践と…