2004-01-01から1年間の記事一覧

デジタルカメラとアナログカメラ

アクエリアンさんのBLOGで、デジタルカメラとアナログカメラのことについて、深く言及されていますが、私も思うところを書きます。 「風の旅人」10月号のブルース・オズボーンさんの親子写真の特集は、数年前に中判フィルムで撮った親子を、今年、デジ…

「優しさ」という自己保身

新潟中越地震の被災地に、古着がたくさん送られてくるという新聞記事があった。そのなかには、夏服や、洗濯済みとはいえ、少し汚れた下着までが。 善意の行為であれば、結果はどうであっても、その行為は良いものとされる。それが日本の一般的な通念だ。でも…

文明と荒野

本日、「風の旅人」12月号の見本刷りが届いた。書籍流通会社を通して、まもなく書店店頭に並び始める。 今回のテーマ「文明と荒野」のエッセンスは、巻頭の鈴木邦弘さんのジプチ難民キャンプの写真のなかに秘められている。 人間が作り上げたシステムや価…

「愛」!?の力

今日は、介護専門会社のPR誌づくりのためと、「風の旅人」の取材を兼ねて、介護現場を訪れた。 この夏、77歳の男性が熱中症で倒れてしまい、入院し、一時は身体をうごかすこともままならなかった。 その奥さんは、ご主人が入院してからというもの、「歩…

野町さんの写真の底力

野町和嘉 さんが撮った新しい写真を見せていただいた。この二年間に何回か通っているアンデスを舞台にしたものだ。 創刊号の巻頭で取り上げた東チベット、第六号で取り上げた世界初公開の野町さんのモノクロ写真のエチオピアに続き、いつもながら、圧倒的な…

自然と人間のあいだ

2005年のVOL12(2月号)から、5回か6回シリーズで、「自然と人間のあいだ」というテーマで特集を組もうと思う。 “あいだ”というのは、関係という意味でもあり、距離という意味でもある。 それぞれの号で「混沌の美、秩序の美」などサブテーマを…

江成常夫さんの写真を前にして

写真家の江成常夫さんと会って話しをしたり、手紙の交換をしたりするたび、江成さんの作品を『風の旅人』でどう組めばいいのか、悩む。 江成常夫さんは、私が言うまでもなく、日本を代表する硬派の写真家だ。彼は、60年前のあの戦争と、”戦後”を、一生賭け…

白川静さんはすごい?

『風の旅人』を創刊する時、執筆者のなかで一番最初に連絡したのが白川静さんです。今から2年前の12月29日の6時頃です。 一生懸命に毛筆で手紙を書いて、企画書を送り、電話しました。お手伝いさんか秘書の方がいると思っていたので、何回かのベルの後…

ブッシュ再選に対するメディアの報道

ブッシュが再選されました。 朝日新聞などは、あいかわらず、「米国人は愛すべき存在だが、ブッシ大統領を嫌いな日本人は多い」という”世論調査”の報告とか、今回の選挙は、道徳や倫理的価値観に訴えるという戦略の勝利であるとの”分析”とか、レーガンも二期…

白川静さんはすごい

白川静先生が、文化勲章を受章した。といっても、遅すぎるといった感が強い。 受章が遅くなった理由は、白川さんが立命館大学出身だという意見もあるが、実際は、白川さんの上に立って白川さんの業績を評価できる人間など、この世にいないためだろう。 小説…

『風の旅人』編集だより

心の旅をテーマにした『風の旅人』は、二ヶ月に一度、書店で発行しています。 http://www.eurasia.co.jp/syuppan/wind/index.htmlまた、全国の三井住友銀行、みずほ銀行、UFJ銀行の営業所に2〜3冊ずつ置かれています。二ヶ月に一度といっても、二ヶ月後…