2016-01-01から1年間の記事一覧

 *第945回 低成長が当たり前という感覚の生き方が浸透している。

(撮影:鬼海弘雄) 株価が下がり続け、上場企業の間では、2016年3月期(前期)の業績予想の下方修正が相次いでいる。円高も進行しており、今期の業績がさらに悪化するとの懸念が強まっている。 莫大な資金で株価を買い支えていた年金積立金管理運用独立…

*第944回 交換価値や象徴価値から、提供価値の時代へ

花見シーズンということもあって、連日、海外からのゲストがやってくる。airbnbって、けっこう楽しい。いろいろ問題もあると伝えられているけれど、確率でいうと、問題があるのはごく僅かなのだと思う。今のところ、おかしなゲストはいない。みんな丁寧で、…

第943回 私たちの根っこは?

昨日の朝までアルゼンチン家族が四泊していて、シーツ洗って部屋を掃除した後、12時から、グルジアのキュレイターが来て、情熱いっぱいに自分の国のことや、今取り組んでいること、未来の可能性、そして一緒に何かできないか、という話をして帰った。 アルゼ…

*第942回 鬼海弘雄さんの新作写真集 完成までの長い道のり

何度も何度もやり直しをして、制作を続けてきた鬼海弘雄さんの新作写真集の印刷が、ようやく納得いくものになってきた。 私は、これまで数多くの写真家と仕事をしてきたが、はっきり言って、鬼海さんほど、クオリティに関して厳しい人はいない。しかし、うま…

第941回 中学生の自殺と、大人の想像力

中学3年生の男子生徒の自殺が世間を騒がせている。当人には身の覚えのない万引きで校長推薦が取り下げられ、それを苦に自殺してしまったという事件。学校側の記録ミスや、記録のずさんな管理、そして、廊下の立ち話で進路指導が行われていたことなどが大き…

第940回 大石芳野さんの子供に注ぐ眼差し

現在、東京の築地にある「ふげん社」で、写真家の大石芳野さんの展覧会が開かれています。「福島 土と生きる・今」(2016年3月1日〜19日)。その大石さんと、3月5日、14時から、写真展会場で、お話をさせていただきます。 http://fugensha.jp/ 2011年3月に起…

 第939回 生命は、瘤だらけ。

日々、当たり前のように生きているけれど、生きて存在していること自体が、いったいどういうことなんだろうと不思議でならない。生命のこの精巧さ、強靱さ、脆弱さ。生命がこのように存在させられているのは、一体どういう理由があるのだろうか。 ダーウィン…

第938回 アナログの魅力

昨日、ブログで書いたことを少し矛盾しているが、今日、溝の口で写真家の鬼海弘雄さんと会った時に、アナログの魅力についての話しになった。 google play musicやアマゾンのプライムビデオで、音楽や映像その他が見放題、聞き放題になることで、中途半端な…

 第937回 情報と人間の関係が変わる時

Google play musicとかアマゾンのプライムビデオで、音楽や映画などは定額で色々楽しむことができて、そして、さすがに今のところは書籍の定額読み放題はないけれど、アマゾンのオーディブルで、書物の朗読ならば月1500円で聞き放題というサービスがある。 A…

第936回 歳月の中で積み重ねられてきたもの

写真家が、何十年もかけて撮り続けてきた写真の作品集を、数年に1度ずつくらいの頻度で発行したいと考えています。 デジタルコンテンツ全盛の時代、簡便な方法で作ってすぐに消費される情報ではなく、歳月の中で積み重ねられてきたものから滲み出る何かに、…

第935回 人を安心させる懐の深さ 

東京の築地に「ふげん社」という、とても個性的な品揃えの本屋&ギャラリーがあります。昨年の10月、この場所で、水越武さんの写真展に合わせてトークショーを行った時、書棚の品揃えに、思わず「私の好み!!」と唸りました。姜信子さんや管啓次郎さんと…

第934回 鬼海弘雄さんの写真が誘うところ

昨日、鬼海弘雄さんの新作写真集「TOKYO VIEW」、印刷会社に校正紙を戻しました。 鬼海さんの口からも、「納得のいくものになってきた、出来上がりが楽しみ」、という言葉が、ようやく出ました。 この写真集に収められている東京の写真は、1970代の前半…

第933回 鬼海弘雄さんが、30年も撮り続けたストリート写真の決定版。

鬼海弘雄さんのストリート写真集の決定版の完成は、まもなくです。 鬼海弘雄さんが、30年以上もかけて、ハッセルブラッドカメラで一枚一枚、丁寧に撮り続けてきた東京の街角の写真。 カメラさえ持っていれば、街中を歩きながら興味深そうなシーンに焦点を…

第932回 肥大化した自我を、自然に還して治癒していく年に

12月上旬から試練のなかにいて、今回は、お正月を祝えるような状況ではありませんでした。でも、こういう時こそ、いろいろ学びの機会だと思っています。今まで考えていなかったようなこともいろいろ考えましたし、わかっていたつもりになっていたことも、も…