2007-01-01から1年間の記事一覧

子供の教育について

親が子供に望むことは、幸福な人生を送って欲しいということであり、躾や教育というものは、本来そのためにあるのだと思う。 教育や躾の目的として、他人に迷惑がかからないようにとか、社会生活を健全に送れるようになど様々な理由が挙げられるが、そうした…

普遍的な人間の姿

風の旅人の第13号でニューヨークの写真を紹介した中藤毅彦さんと、第4 号で中国、第24号でキューバの写真を紹介した斉藤亮一さんの合同写真展が、広尾のエモンフォトギャラリーで開催されます。 詳細→http://www.emoninc.com/test/exhibition/ajrepo.htm…

わかることとは

親子の間、恋人同士、上司と部下、作家と評論家等々、相手のことを、わかるとかわからないとか、わかって欲しいとか、わかってもらえていないなど、他者を理解したりされたりすることに関するジレンマは、人間ならではの心の動きのような気がする。 「わたし…

人生の歯車

私が非常に深く関係している会社でアルバイトとして働いている女性がいた。その彼女は、ちょくちょく連絡もなしに遅刻して、昼頃出社することがあった。そのたびに上司が注意していた。また、夕方頃に連絡が来て、欠席を告げることも何回かあった。ある時、…

コムスンの問題(続き)

コムスンの問題について、準大手介護会社の会長、社長と少し話をした。 この問題について、コムスンと折口会長叩きの報道の過熱ぶりとともに、評論家や知識人が、こうした事件がある時の典型的な論法で、「官」の責任を問う発言をしている。 それは、民営化…

コムスンの問題

コムスンの問題が連日、報道されている。 コムスンの不正な介護、介護報酬の不正な請求、介護事業所指定の不正な取得等々。 これだけ大騒ぎをされているけれど、その不正がいったいどういうものか、非常にわかりにくい報道が目立つ。 悪徳業者が、神聖なる介…

食料とエネルギーと

食料とエネルギーについて、気になることがある。石油や原子力に変わる新しいエネルギー源として、とうもろこしなどの食物から生産するエタノールを使うものだ。 昨日、「ガイアの夜明け」で、農家が高値のトウモロコシの作付け面積を増やすために大豆を確保…

この大地に命与えられし者たちへ

神保町の三省堂でA5サイズという非常に小さな写真集の表紙が気になったので、手にとった。桃井和馬さんの『この大地に命与えられし者たちへ』だ。 桃井さんのことは、紛争地帯などのフォトジャーナリストとして、これまで認識していたのだが、その小さな写…

LIFE ITSELF

VOL.26の表紙です→ 「風の旅人」Vol.25(4/1発行)に掲載されている「吉原家の130年」の写真展が、広尾のエモンフォトギャラリーで開催されています。5/28〜6/9(日曜休館) →http://www.emoninc.com/test/exhibition/spiral.html …

鈍感力!?

「鈍感力」という本が売れているらしい。この著者に対して、企業をはじめ、あちこちの団体から講演依頼が殺到しているらしい。今朝のテレビで、その著者がインタビューされていた。 「最近の若者は、周りのことや人に言われたこととか気にしすぎ。もっと大ら…

アンドリュー・ワイエス

青山にある「青山ユニマット美術館」 http://www.unimat-museum.co.jp/tenrankai.html というところで、アンドリュー・ワイエスの小規模の展覧会が行われていた。 ワイエスは好きな画家だけど、まとまった作品を見たのは、1995年に東急文化村で行われた…

環境と幸福

最近、三件ほど母子家庭を取材した。母親が何年もの間、一人で働いて子供達を養っているのだ。現在、子供がまだ小学生の家族もいれば、中学生もいるし、成人に達している家族もいた。 共通点として、どのお母さんも、明るくて力強い。女手一つで子供を育てる…

水越武さんの写真

5月12日(土)より7月1日(日)まで、東京都写真美術館で、『風の旅人』で創刊号からお付き合いのある写真家、水越武さんの写真展「大地への想い」が開かれます。 昨今の自然写真は、人間に都合の良い”癒し系”が多いですが、水越さんの自然写真は、そういう緩い…

わかったつもりになるよりは

「最近の若者は新聞もろくに読まない・・・」と、言われるが、新聞もろくに読まないくらいの方が、ちょうど良いのではないか、と思う時がある。 世界で何が起こっているのか、ということを、何となくであっても感じていることは大事だろうが、そういうものな…

この世の奇跡

地球も人間の身体も、そのメカニズムはとても精妙にできている。 地球上の元素は百種類に満たないが、そのうち人間の身体を構成する元素の数は、主なものだけでも40はあるそうだ。酸素、炭素、水素、窒素など主に大気中に多く存在する元素だけで、人間の身…

アルバイト募集

アルバイトを募集します。30歳くらいまで。 業務内容:旅行業、出版業の業務サポート。 仕事の状況を見て、社員への登用あります。 *英語力あれば、大変望ましい。 *できれば、月〜金まで働ける人。 時給:最初900円、仕事に慣れた頃から1000円。…

「思考の癖」による食い違い

私たちが生きている社会のなかで生じている様々な問題に対して、固有の「物」に原因を求めていくという方法もあるだろうが、私は、あまりそういうことに関心がない。 固有とされる「物」でも、実際には固有ではなく、他に取って変わられる「物」であることが…

愛の教育について

今国会で審議中の学校教育法改正案に、「規範意識」、「公共の精神」などの文言が並び、「徳育」が正式教科化された。 今の子供は自己中心的だから、教育でそれを正すのだそうだ。 自分よりも公共を大事にしろと言う。公共の利益というのは、その延長に国の…

愛や道徳や倫理について

”愛”ということについて考える時、20歳の頃に見た映画「楢山節考」(今村昌平監督)をイメージする。 25年も前に一度見ただけなので、自分のなかでストーリが別のものに形作られてしまっているかもしれないが、おおよその内容はこのようなものであった。…

悲劇を伝えることの「正しさ」について

先の戦争の沖縄の悲劇を題材にしたドキュメント映画の試写を見た。 実際に悲劇を経験した人達が語り続けるというシンプルな内容で、監督も、いろいろ試行錯誤したけれど最終的にシンプルにいこうと決心して、そのような構成にしたということだった。 語り手…

人間の内面を描くとは 

昨日、渋谷の東急文化村で「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」を見る。会場を入ってすぐの所に、パリのモンパルナスにあるカフェ・ドームの、ほとんど実物大のモノクロ写真が飾られている。 20歳の頃、パリのモンパルナス駅近くのレンヌ通りの屋根裏部…

体罰とルール

昨日、家に帰ってテレビをつけたら、「体罰」が否かどうかという論争をやっていた。 そして、現場の教師が、体罰できないために授業がめちゃくちゃになり、他の生徒が授業を受ける権利を損なわれていると主張したり、生徒に殴られても殴り返せないから教師の…

”いのち”を与えるということ

大竹伸朗さんに「風の旅人」の第25号(4/1発行)から表紙の制作を依頼しているが、その第2回目が出来上がった。第25号(6/1発行)のテーマ、LIFE ITSELFに添ったものだ。 前回に引き続き、その圧倒的な存在感とエネルギーに強く惹きつ…

自己都合的に世界を見る癖

今日、六本木の新国立美術館で「モネ大回顧展」を見る。4年ほど前に川村美術館で開催されたモネ展ほどの感銘はなかったが、それでも、100点ものモネの作品が集まると、伝わってくるものは多い。 しかし、この展覧会でも、「光の画家」とか、「遠近法が無…

下流志向なのではなく

「下流志向」著者:内田樹、講談社発行は、共感できるところもあるが、根本的に違うのではないかと思うところも多くあった。 とりわけ重要だと思うのは、「労働からの逃走」の項で、「労働から逃走する若者たちは、自分の苦役に対して等価な報酬が同時的に与…

写真展について

昨日のエントリーの最後に紹介させていただいたSPIRAL LIFEの写真展。 昨日のエントリーをプリントアウトしていただければ、それを入場券とさせていただきます。

SPIRAL LIFE

表紙と裏表紙です。→ 「風の旅人』第25号、”SPIRAL LIFE”ができあがりました。早いところでは、明日あたりから書店に並ぶと思います。 今回から表紙の制作を大竹伸朗さんに依頼しましたので、これまでのモノクロ写真の表紙とは随分イメージが異…

働き方が変わる時

シンゴさん、コメント有り難うございます。シンゴさんのコメントのなかには、いろいろなヒントが鏤めれれていると思います。私にとっても、旅は旅でしかなく、その後の「試み」こそが大事ですが、それでも世界に相対する対し方のようなものを、旅から得たこ…

変わるべき「体制」とは何か!?

kuriyamakoujiさん、ワタナbシンゴさん、コメント有り難うございます。お二人が書かれたこと、そして赤木さんのことについて、もう少し私の考えを述べます。 まず、昨日のエントリーの続きになりますが、私は、赤木さんの考えにすり寄るつもりはないですが…

政治か個人かという問題ではなく(ハルさんへの返答)

ハルさんがいろいろ分析している「現状の悪さ」は、誰だってわかっているのです。そこから「次の一歩」を言っていただかなくてはなりません。赤木さんは、次の一手を、「レトリック」であれ何であれ、「戦争」と言っている。それに対して、「その気持はわか…