2006-01-01から1年間の記事一覧
浅間山の麓の森の中でキャンプをする。熊が出没中という立て看板が至る所にあった。 昔は、バイクや4WDでキャンプをよくやったが、二人の小さな子供を連れてキャンプをしたのは初めてだった。 子供たちは、テントに泊まるのが楽しみで、10日くらい前か…
「世界はつながっている」という言葉は、私も時々使うし、様々なところでよく耳にする。 「みんな仲良くしなくてはならない」という学校教育もそうだし、昨今のグローバルスタンダードというやつもそうだ。 でも、どうなんだろうか。「意識してみんなで手を…
100歳で1人暮らしのお婆さんがいる。このお婆さんは、足が不自由だから、外出する時は、車椅子を使う。家の中にいる時は、床を這って進む。そして、自分で料理をつくり、洗い物もする。介護ヘルパーが週に二度ほど入るが、自分でできることは自分でやる…
数日前、このブログで科学に関する対話を行ったアクエリアンさんと、その後、アクエリアンさんのブログで対話を行っていた。 1.科学について対話のために http://aquarian.cocolog-nifty.com/masaqua/2006/07/post_5080.html 2.無邪気で無難な科学者? h…
撮影/石元泰博→ 「風の旅人」第21号より 明日、全国書店で「風の旅人』第21号、”LIFE AND BEYOND”〜永遠の現在〜が発売されます。 → http://www.kazetabi.com/ 8月というのは、お盆があり、原爆が投下され太平洋戦争が終わった時でもあり…
ある種の”ナーバスさ”について考えたい。 たとえば自分が所属するA社などで不祥事が発生した場合、自分が直接その責任をとる役員でなく一社員である場合の心情についてだ。 その不祥事に対して、A社の経営手法や内部管理体制などに対する様々な批判が生じ…
先日及び、今年の一月に科学のことについて対話を行い、神楽坂で一度、お食事をともにしたアクエリアンさんのブログで、下記のようなお医者様に関する記述があった。 「長年内科医を務められ、今でも先生を頼り診察を受けたいという患者さんを診ておられます…
人間に限らず、自然界のモノゴトは、最終的に合理的にできているように見える。数億年もの歳月を生き抜いてきた昆虫などを見ても、極めてシンプルで合理的な生存戦略を持っているように感じられる。省エネでなくては、生存競争の激しいなかで、長く生きてい…
東京の上野の国立科学博物館で南極展が開催されていたので、五歳の息子と行く。 息子は、最近、どこに行っても難しい質問を突きつけてくるが、南極展でもそうだった。 剥製のペンギンとかアザラシが作り物の氷の上に置いてあって、それを見て、「これ、誰が…
7/19の記事に対するコメントを下記のようにいただいた。 『暫らく続いたkazetabiさんとM. F.さんの論争を読んでいて、ドストエフスキーの「地下室の手記」を思い出したのは単なる偶然でしょうか。なるほど、M. F.さんがいくら「2x2は4」と説いても、…
「相対主義」というのは、広辞苑によると、 「一切の認識は、主体と客体との様々な関係によって制約され、単に相対的妥当性しかもたないと考える立場。倫理学では、価値の普遍妥当性を否認し、価値は時空空間の差異により変化すると考える立場。」ということ…
お陰様で、「風の旅人」、Vol.23(12/1発行)の構想が整った。 テーマは、「OWN LIFE」。その趣旨は、下記のようなものだ。 「自分の現実、自分が触れられる現実、自分が自分で責任をもっていく現実、自分に特有の現実、自分が触れる現実に…
7/16の科学に関する話し合いのなかで、 私の書くことが、「相対主義者の論法の典型例」と批判された。 しかし、もともと私はこのブログで、相対的なモノの見方を書いている。つまり、世界は関係性で成り立っていて、その関係性は常に流動的であると。流…
東京の国立博物館で開催されている「若冲と江戸絵画」を見てくる。とてもいいものを見た。若い人が大勢来ていて、少し驚いた。 江戸時代に既に日本人が達していた「豊かな知性」に触れると、「私たちが西洋から輸入して勤しんで作り上げてきた近代とは何だっ…
7/9のエントリーに対するM.Fさんのコメントに対する返事が長くなるので、こちらに書きます。 その前に、私がこの「編集便り」に書いているのは、M.Fさんの指摘するように、何か(たとえば科学)に対する反動からではなく、「風の旅人」の読者に対し…
7/13のエントリーに対して、『本当の「科学的な態度」というものを誤解されているのではないでしょうか?貴誌でも連載されていらっしゃる養老さんや茂木さんは真に「科学的な態度」というものを知っていると思いますよ。』 というコメントを頂いたので、…
マスメディアに限らず、ネット上のブログや掲示板の書き込みなどでもそうだし、写真の売り込みや履歴書などにおいても、広告会社が相手かまわず使いまわしをする企画書のように、誰に向けられているのかさっぱりわからないという状況が、今日の情報伝達の一…
科学技術は、未来を作り出しているように思われているが、実際には、未来を奪っているのではないだろうか。 科学技術は、人間の実際の生活に役立つものを作り出しているかのように言われる。でも、それは、あくまでも今一瞬の便利さと解決に関してであり、少…
6月上旬より、東京の銀座、松屋のすぐ傍のギャラリーで開催されている「風の旅人」と書道のコラボレーションが、7月より、後半の部に入りました。 ギャラリーNAGO→http://gallery-nago.com/ 前半が、「幽」とか「寂」をテーマにしたものでしたが、後半…
「風の旅人」の10月号で紹介する伊勢神宮に、7/1〜3日まで、前田英樹さんと行ってきた。 伊勢神宮の内宮のすぐ近くに宿をとり、内宮参りを三度行い、神に供えられる米を生産する神田から内宮までの道を歩いたり、古代の杜と、その周りの世界の空気を身…
今年の6月に五歳になった我が家の息子が、今朝、1リットルの牛乳瓶を庭の階段で落として、大泣きしていた。 朝、新聞と牛乳を取ってくるのが息子の仕事なのだが、大きな牛乳瓶を二本と新聞を脇に抱えて、親父の大きなサンダルを履いて、ヨタヨタと階段を上…
今朝の朝日新聞の朝刊に、世界に一人しかいない『木下あいり』ちゃんの写真が、掲載された。 下校中に性犯罪を受けて殺害されて以降、「広島の小一女児」として報道されてきた木下あいりちゃんの父、木下建一さんは、敢えて、名前と家族が撮影した本人の写真…
藤原新也さんの新刊、渋谷を読む。 この書物の全体と細部のいろいろなところに潜む凄さに感服した。 各種の評論家が表層的に論じる現在の様々な現象の背後の、その内奥に降りていって概念ではなく感覚として掬い取ってくるスタンスは、藤原さんのこれまでの…
引き続き、スタッフを募集します。社員もしくは、アルバイト。 業務的に手が足りなくて人手を求めているのではありません。 自分で仕事を創り出していける人、もしくは、具体的にその経験がなくても、その意欲が強く、行動の伴える人を求めています。 「風の…
ポレポレ東中野でやっている「プージェー」は、よかった。 http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=6933 関野吉晴さんと、モンゴルの少女プージェーとの触れあいをドキュメントで追っているのだが、「事実」を通した「現実」の伝え方が、…
最近、四歳の子供が哲学的な質問をしてくる。 昨日は、朝起きてきて、突然、「いのちは、どうやってできたの?」と質問してきた。いつの間に“いのち”という概念を覚えたのだろうと驚いたが、ここで怯んではいけないと思い、洗面器を水で満たし、その中の水を…
千葉県の富津に、土曜から日曜にかけて一泊二日で剣術の合宿に行く。 二日間、コンピューターも、文章も見ず、無心になって木刀を振り続ける。 宿泊した宿は、一泊7,000円で外観はみすぼらしいが、食事はとても美味しかった。さして豪華ということでは…
6月1日に発行された「風の旅人」は、書道家の御園平氏とのコラボレーションです。写真からのインスピレーションを得て創造された「書」が幾つか掲載されています。 実際に、この仕事を通じて創造された「書」は、膨大な数で(千本ノックのように千枚描かれ…
ちょっとしたきっかけがあって、1970年に書かれた「管理社会」という表題の新書を読んだ。そこに書かれたことは、現代にそのまま当てはまる。つまり、35年経っても何も変わっていない。 現代社会を分析する評論は様々あるし、オウム真理教や、企業の不…
6/1に発行される「風の旅人」20号のテーマは、ALL REFLECTIONです。 http://www.kazetabi.com/ 月面の写真、桂離宮や日本の道具、オーストラリアの都市と、自然荒廃が続く郊外、夕張炭鉱、戦前、戦中の東京といった写真が続きます。 この…